”【考える広場】種子法廃止を問い直す 飯尾歩・論説委員が聞く(山田正彦)” | ソウルメイトの思想

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唯物論に対する懐疑と唯物論がもたらす虚無的な人間観、生命観を批判します。また、唯物論に根ざした物質主義的思想である新自由主義やグローバリズムに批判を加えます。人間として生を享桁異の意味、生きることの意味を歴史や政治・経済、思想・哲学、など広範二論じます。

 以下にリブログさせていただくのは、先頃、自民党と公明党、および維新によって廃止されてしまった種子法についての山田元農水相のご主張をご紹介くださっている「山口透析テツ」さんのご論考であります。





 上記のブログに引用された山田元農水相の

《(種子法で守られてきた)コメも大豆も麦も種の自家採種を禁止して、遺伝子組み換え技術で作った種子を、日本の農家に作らせる。農薬と化学肥料をセットにね。これが米国の、多国籍企業の狙いではないのかな。それには、種子法と種苗法が邪魔だった-。》

 という分析は、まことに的確なものだと思います。そして、飯尾さんの

《それにしても分からない。なぜ、種といい、水といい、漁業権を開放する海といい、この国にとってかけがえのない“命のタネ”を、政府というか、政権はいともたやすく、他国に売ろうとするのでしょうか。》

 という疑問にたいする山田元農水相の

《よく分かりませんが、沖縄に見るように、政府の上に米国がいて、さらにその上に多国籍企業がいるんでしょうか。》

 というご指摘もまことにズバリと核心をついていると思います。表向き独立国の体裁はとらせてもらっていますが、国土の一部を米軍によって占拠され、かつ、米軍が望むなら、国土のどこでも好きなように米国軍が展開できる日本という国がまともな独立国であるわけがないでしょう。

 GHQによって押し付けられた憲法だから、日米安全保障条約や日米地位協定が日本国憲法以下の法体系に優先するのも当然なことで、欧米の先進国においてすでに実現されている三権分立とか法による支配なんてのも、核心的なところは骨抜きにされているのも、これまた当然というしかないでしょう。

 それでいいと思うのか?ということでしょうね。日本国政府が国民をないがしろにして一部少数者の利益のために政治を行っても、それを日本国民は止めさせることができないのは、基本的に日本人が日本という国の主人公ではなく、アメリカ人こそが真のご主人様だからでしょう。そういう構造を一日も早く改善しない限り、日本人が政治を自分たちのものとすることはないんじゃないかと思います。

 日本人が自分たちの政治を取り戻すためには、アメリカの意向に従ってアメリカ人のために日本を間接統治する政治家や政治勢力に抵抗して、自分たちの意向や利益をきちんと擁護してくれる政治勢力を支持するしかないと思います。

 それと、種子法廃止というのは、グローバル企業やグローバル投資家に日本人の生命を支える食糧を献上することであり、いったんそうしたら、二度と逆戻り出来ない仕掛けがTPPやFTAというもので、安倍政権のもとで、すでに売国的な国際条約が結ばれてしまったわけですから、事態はかなり絶望的と言っていいと思います。それでも、

《だからというか、私たち「日本の種子(たね)を守る会」は、“地方”の議会や消費者に呼びかけているんです。都道府県の議会に対して、種子法に代わる条例をつくろうと。

 これを最初に新潟県議会がやったんです。兵庫県でも酒米が危ない、酒の味が変わってしまうと、種子条例を制定してくれました。埼玉では農家出身の自民党議員が中心となって「埼玉県主要農作物種子条例」を通し、山形が通し、富山が通し、北海道がやる、長野もやる。国の種子法が廃止されても、各県がそれをつくってしまえば、それで十分賄える。それが二十も三十も広がれば、政府としても、予算措置をせざるを得なくなるはずです。》

 と山田元農水相が語っておられるように、やれることはまだあると思います。

 インド独立の父と称されるガンジーが、インドを植民地支配する英国に抵抗してやったことが何百キロも徒歩で海岸まで歩いていって塩を作ることでした。英国が塩を専売制にしてインド人が勝手に塩を作ることを禁じていたことに抵抗したわけですね。

 ガンジーは、一発の銃弾を撃つことなく、ただ禁じられた塩を作るという行為でもって英国の植民地支配からインドを解放することに成功しました。まことにあっぱれで偉大な人物だと思います。

 もし、現代に生きる日本人に、ガンジーのような不動の信念と覚悟があれば、日本人の未来もまだ捨てたものではないと思います。