免疫ミルクのネットワークビジネス スターリジャパンってどうなの？
今回はスピリチュアルではなく「疑似科学」かどうか、あるいは「マルチ商法」かという調査依頼。スターリジャパンという会社のサステナという免疫ミルクのネットワークビジネスを扱います。スターリジャパンhttps://www.stolle.jp/免疫ミルクとはまず免疫ミルクですね。これは、乳牛に抗原（体に浸入してきた異物）を入れて免疫力を向上させたミルクを粉末状にしたものらしい。いくつかのメーカーから出ているみたいで、今回の調査対象の「スターリジャパン」以外にも「兼松ウェルネス」というところも出しているみたいです。健康食品事業部 | 兼松ウェルネス株式会社 (kanematsu.co.jp)理屈としては、母乳は十分な免疫を持っていない新生児へ免疫を与える「母子免疫」というものがあり、スターリジャパンの販売する免疫ミルク「サステナ」では、26種類の抗原を投与しているんだそうです。それらから獲得された免疫の入ったミルクが、生理活性物質として生活習慣病などを予防するとの考えみたいです。免疫ミルク「サステナ」 | スターリジャパン 株式会社 (stolle.jp)元々は、プルタブ缶の製造機械のメーカーの創業者として死亡時にはニューヨークタイムズ紙にも掲載されたラルフ・J・スターリが、「免疫ミルク」を開発したようで、免疫ミルク以外にも彼の名を取った「スターリミルク」「スターリ乳清」なんか発売されています。Ralph J. Stolle, 91, an Inventor Who Made Pop Tops Practical - The New York Times (nytimes.com)疑似科学か一応、アメリカのStolle Milk Biologics, Inc.ってところが現在も研究をしているようで、製品名はMicroLactin®という製品として販売されているらしい。それら製品に関する研究論文もあるみたいです。https://smbiologics.com/https://examine.com/supplements/microlactin/https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6412806/日本でも免疫抗体食品協会というところが研究しているみたいですね。https://www.i-fa.jp/milk.php中身を見る限りは疑似科学ではないと思います。母子免疫も知られている事実ですし、論文そのものも特に問題あるようには思えません(もちろん専門家から見ると違うのかもしれませんが)。問題はないかただし、機能性食品としてのコスト・ベネフィットのバランスはあまりよろしくないのかなと思います。免疫ミルク「サステナ」・1箱30袋入り660g(22g×30袋）※1日に1～2袋を目安に、水かぬるま湯 （1袋あたり100～150ml）に溶かしてお召し上がりください。【栄養成分表示 1袋（22g）あたり】熱量：79Kcalたんぱく質：9.2g脂質：0.2g炭水化物：10gナトリウム：68mgカルシウム：320mg希望小売価格19,440円（税込）そしてFAQには「お薬ではないので、正しい分量というものはありません。一日、1∼2袋程度を目安に自分の体に合わせて召し上がってください。少量でも毎日続けることが大切です。」と書かれています。つまり、半年飲み続けると一人当たり116,640円～233,280円かかるんですね。希望小売価格なので実際はもう少し安くなるとは思いますが、この食品の効果と比較するとどうなのかというところでしょう。マルチ商法かここがやはり、問題視されるところでしょう。スターリジャパンのホームページには具体的な入手方法が記載されていないように見えます。無料サンプルの入手方法のみというのも気になります。ネット情報では、スターリジャパンはアムウェイと同じネットワークビジネス(マルチ商法)に分類されています。おそらく、免疫ミルク「サステナ」は、例えばアマゾンなどに置いておいてもすごく売れることが無い商品なのかもれません。そのため、説得・囲い込みという人的コストが必要となり、ネットワークビジネスという形でしかなかなか売れないのかなという感じですね。そういった意味では、マルチ商法の持つさまざまな問題点も抱える可能性はある気がします。また、スターリジャパンのホームページではネットワークビジネスの情報が以前はあったようですが、今は全く消えていて、他の情報が正しいか検証ができません。こういったところもどうなのか疑問に思うところです。結論免疫ミルク「サステナ」そのものは疑似科学とは言い難い。しかし、予想される効果に対して価格はかなり高いような気がする。免疫ミルク「サステナ」を販売するスターリジャパンはネットワークビジネスを使っている模様。ただし、現在はそのビジネスの情報は公式ページから消えており、検証不能。まだ活動している人がいるという情報から、行われている可能性はある。
