関羽は5つの関を突破し、劉備、張飛と再会します。

そこに趙雲も加わり、荊州(けいしゅう)に入ります。

 

仲間思いの劉備。荊州にて乾杯。

 

 

荊州太守劉表(りゅうひょう)は温厚で手厚く劉備をもてなしますが、配下の蔡瑁(さいぼう)は劉備を暗殺しようと試みます。

 

 

刺客 美しい舞いと見せて、腰に暗器(隠し武器)を潜ませる。

 

 

三國志演義では川を馬で泳ぎ、九死に一生を得る劉備です。

加世田三國志では、川に飛び込み、おぼれてしまい、曹操の幻を見てしまいます。

その曹操は美しい猛禽類のようないでたちで劉備に襲いかかります。

 

気が付いた時、司馬徽(しばき)といいう老人に助けられた劉備。

加世田三國志では、幼い頃、母と恋をした曹騰が司馬徽になった、という設定にしました。

司馬徽は諸葛孔明(しょかつこうめい)を紹介します。

 

君主が暴君になり官僚が堕落し民が暴徒と化す。誰に政治を預けるか。

 

この言葉は曹騰が発した言葉で、シュウ、曹操、孔明と派生していきます。

孔明と劉備は三国鼎立の夢を語ります。

 

孔明が3つの足に別れた花瓶を持って言います。

 

この花瓶は鼎(かなえ) 曹操の魏、孫権の呉、そして劉備の蜀。3つに力を分けることによって天下を安定させるのです。

 

三國志演義では、孔明は神算鬼謀の策士として出てきますが、加世田三國志では臆病であがり症という設定にしました。

孔明はこの時、20代で戦いも経験したこともないただの人です。

そんな人間がいきなり戦いで数千の兵士の指揮をとる・・あがらないわけがないかと思いました。

 

劉表の勧めで新野の城を得る劉備ですが、そこにいた民は生きることに甘んじた人々でした。

しかし劉備は民に頭を下げ、どんなことがあっても生きていくことを教えていきます。

時は経ち、収穫祭の日、とうとう曹操軍100万がやってきます。

犠牲を払いながら民と逃げる劉備ですが、

最後は船に乗って曹操の追撃をかわします。

そして逃げ切った人々の表情で幕を閉じます。

船に乗って生き残った彼らが、何を言いたかった想像してくださればうれしいと思います。

 

最後の長坂の戦いの裏テーマです。

 

領民たちが家財道具を持って劉備と一緒に逃げる.。          木

張飛が敵軍に火矢を射かけ、趙雲が突撃していく。           火

劉備が泥臭いことを言って領民に生き延びろという。           土

劉備と曹操は走り、今までの記憶が一瞬にして蘇える。         金 

暗転の中、波の音だけが聞こえる。                      水

 

陰陽五行。繰り返す歴史、輪廻を表します。

 

もしかすると1800年前の英雄たちのDNAが僕らの細胞の一部にあることを願って演出いたしました。

 

三國志 勇敢なバッタ

 

また英雄たちと会える日を願って乾杯!

 

 加世田剛