とある過去の出来事をきっかけに本を読めなくなってしまった五浦大輔と、北鎌倉にある古書店・ビブリア古書堂の店主にしてまさに本の虫である篠川栞子という全く正反対の二人が、店にやってくる人たちや周りの人の古書をめぐる謎を解いていく本ミステリー。舞台は鎌倉市北鎌倉ということで、わたしはこの本をきっかけに鎌倉に強い憧れを抱くようになりました。基本一話完結型ですので、読みやすく、いろんな作品を知ることができます。


こちらは2013年にテレビドラマ化され、当時ジャニーズjr.だったSixTONESのジェシーくんが、主人公である篠川栞子の弟・篠川文也役として出演しています。調べたらSixTONES結成はこのドラマの約2年後だったみたいですね。それにしても当時から顔がめっちゃ綺麗!現役高校生のジェシーくんが拝めます🙏


ちなみに原作では弟でなく、高校生の妹がいます。なのでジェシーくんの役はある意味ドラマオリジナルキャラクター言えます(名前は原作と漢字だと一文字違い!)


また、すでにジャニーズを退所していましたが、浅香航大くんも2話と6話でゲスト出演していたようです。


・あらすじ

 幼少期のある出来事がきっかけで本が読めなくなってしまった五浦大輔は、祖母の遺品である本に、作家のサインが入っているのを見つける。それが本物かどうかを調べるように母に頼まれた大輔は、名札に記されていたビブリア古書堂を訪れる。

 運悪く店主は入院していると聞き、病院を訪れると、そこには高校時代に一度見かけて惹かれたビブリア古書堂の店主・篠川栞子の姿があった。

 サインの謎を解いてもらった五浦は、これをきっかけにビブリア古書堂でバイトすることになる。


公式の紹介動画



・感想というか解説というか

 本が読めない大輔と本が大好きすぎる栞子。一体どう関係を築いていって親交を深めていくのかというのもこの物語の面白いところ。栞子の行動が本好きあるあるなのも読んでて楽しいです。(色んなところに本を置きっぱなしにしちゃうとか、何冊も持って出かけるとか)


 大輔は決して本が嫌いなわけではなく、むしろ読みたいと思ってるんですよね。でも昔の出来事が邪魔をして読めない。そんな大輔に栞子さんがいろんな本の中身を口頭で聞かせてくれるんです。そんな二人の関係性がとっても素敵だなと思いました。

 そして大輔になった気分で栞子さんによる本の説明を聞いていると、読んでみたくなってたまらなくなります。普段は話すのが苦手なのに、本のことになると途端に生き生きしてたくさん話し出す栞子さんがかわいいし、本が好きだからこそ説明もとても上手くて惹き込まれます。雪割草や冬の断章など、ビブリア古書堂で知った作品を何作品か読んでいます笑。


 古書なので当然稀覯本という珍しくてマニアが喉から手が出るほど欲しくなるような値打ちがついた本も出てきます。内容だけではなく、本そのもののがなぜ稀覯本なのか、古書ならではの魅力を知ることができるのも、この作品のすごいところだなと思っています。


 少しネタバレになってしまいますが、栞子の最大のライバルは栞子の身内です。栞子の知識も十分すごいですが、その人はさらにその上をいく存在で圧倒されます。そんなすごい身内に対して栞子や大輔がどう向き合うかも見どころの一つです。


 先にも書いたようにジェシーくんが演じている役は、原作だと女の子ですので、またイメージが変わってくると思います。


ビブリア古書堂は、全7巻あります。









※下記、続編の案内ですが若干ネタバレなのでご注意ください!!











続編というか、現在は主人公が栞子さんではなく、その娘である扉子になった物語が始まっています。

もちろん栞子さんたちも出てきます。