出願し登録された数々の特許です。

特許の出願には、新規性と進歩性が問われ、請求範囲内での権利が与えられます。

出願に際し、殆ど本人が研究の実施例や実施条件や今までの知見との違いを明確に記載し、特許事務所に提出しておかしな表現を直して特許庁へ出願して頂きます。

アイデアはわたしも出したのに、知らされずに勝手に特許にされた、などと言うことを耳にしたことがありますが、アイデアなどヒントの1つにすぎません。

特許が登録されるまでには、何度も実験結果の不十分で拒絶されては、何度も細かい条件設定で修正実験をし意見書を提出し、また拒絶されては繰り返し、請求範囲の数値を見直しようやく査定=登録に値する、となります。

ですから、アイデアなどは誰でも出せますが、実際に特許を取るのは研究者が数値化の細かい実験の繰り返しの苦労があってなのです。

なお権利は通常、会社に譲渡してしまうので、本人は発明者であるという誇りと登録された証明書だけが残ります。

この"証明書"自体は、保険の証明書などとは全く異なり、特許になりましたよという通知にすぎず必要のないものなので会社から賞状の代わりだと頂いたものです。

このうち、実際に使用された特許は半分くらいです。

残りの半分は、法律だ権利だのと第三者に生産の邪魔をされないようにするのが目的です。

人の邪魔をするよりも腹をわって人と人との繋がりを作り、倫理を大切にするべきだと思うのですが。

国内向けが殆どですが、韓国、インド、アメリカのもありました。

特にアメリカのが印象的です。


リボンがついている冊子になっていて、中を開けると、特許の本文が綴じられています。


ああ、とったんだなと後で読み返すことが出来るとても親切なやり方で、モチベーションが上がりますね。