先月 大紫羅蘭花(オオアラセイトウ)について書いたのだけど
昨日本を整理していると、昭和45年に発行された花ことばという冊子に
諸葛菜とは葉牡丹のことを言うとあって、少し驚いた
その本によると
蜀漢の宰相、諸葛孔明は、魏の曹操に追われた劉備が
三顧の礼を持って迎えた時天下三分の計を持って仕え、
行く先々の戦場でキャベツの種を蒔いて、兵の食糧としたと
そのキャベツが改良されたのが葉牡丹なのだとか
天下三分の計は諸葛孔明が閃いた戦法のようで、プロレスにも使われるらしい
この本を書いた方によると多くの文献を参考にしているようだけど
某有名な種苗屋さんのサイトによると、キャベツは江戸時代に観賞用として
西洋から入って来たとあった
だいたいにして中国で野菜と言えば白菜をさすわけで、
諸葛孔明は西暦181年から234年まで生きたとあるので
その時代にキャベツを栽培していたかというのは甚だ疑問が残る
因みに西遊記の三蔵法師がカイバル峠を越えて西洋の入り口まで旅をしたのが
7世紀とされている
その時悟空が南瓜を頭に担いできたという逸話はあるそうだが
キャベツは出てこない
諸葛孔明がカイバル峠を越えてトルコから先に行ったという文章を見たことも無い
しかし、書籍に残っていると、有ったことになってしまう
私のような素人がブログに書くのと違って、広く世の中に知らしめる文章
特にモノの経緯について語るものは、自身で行うのではなく
その分野に精通した人に校正をお願いしたほうがよいように思うが
作者の名前を検索すると。植物園を営んでいたと書かれているので
もしかするとキャベツが正しいのかもしれない
そう思うと、壮大な中国の歴史に不思議な興味が湧いてくる
書籍というものはいろいろな意味で不思議な世界だ