東日本大震災により被害を受けられた皆様に,心からお見舞いを申し上げます。






人気グループのSMAPが,中国での公演を成功させた,との報道を目にしました。中国など,海外での活動を行う音楽グループが増えていますが,その多くはCD市場の縮小など,日本でのマーケットの縮小を補うことが目的だ,と言われているそうです。それに対して報道を拝見すると,今回のSMAPの中国公演は,近時緊張が続く中国と日本との友好を目的としたものだそうですね。



そのSMAPの中国公演に関して,SMAPが公演で使用した中国語についての報道を目にしました(四国新聞2011年9月18日付の記事より)。



「SMAP公演 中国各紙が称賛 『ファンを満足させた』



17日付の中国各紙は,北京市内で16日夜に開かれた人気グループSMAPの海外初コンサートを称賛し,『メンバーの平均年齢が40歳近くであることを忘れさせるほどのパフォーマンスだった』(新京報),『ファンを心から満足させた』(京華時報)などと報じた。・・




新京報はまた『世界に一つだけの花』などSMAPが中国語で歌った曲について『正しい発音だった』と評価する一方,5人が中国語で話した内容を観客が聞き取れなかったと指摘した。」






新京報誌は,SMAPの5人が中国語で話した内容を観客が聞き取れなかったと指摘したそうです。でもそれは大きな問題なのでしょうか。



私達の社会では,言葉という存在が欠かせません。でも言葉は,心を伝えるために存在するものです。大切なことは,心が伝わるかであって,言葉とはその目的を実現するための手段にすぎないわけです。



中国と日本の友好を目的とした中国公演で,日本人の5人の若者が一生懸命に練習して中国語で自分達の心を伝えようとしたのです。表現としての中国語は拙かったかもしれません。でも,5人の心は伝わったのではないでしょうか。



大切なことは言葉そのものではない。その背後にあるスピリットが伝わるかだと思います。