原油相場は続伸です。減産に対する期待感が更に膨らんだことから高値は$29/bblに達しています。

4月3日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$3.02高の$28.34/bblで、引け後の時間外取引は$28/bbl台半ばです。

 

OPEC+ は月曜にオンライン会議を開催する予定で、日量1,000万バレルの減産を予想する声が上がっています。

 

■ OPEC+ Urges Cuts to Stem Rout Ahead of Trump’s Industry Meeting (Bloomberg)

 

サウジアラビアとロシアによる減産を予測するトランプ大統領のツイートで急騰した原油相場は、減産に対する追加の報道で一段高となりました。プーチン大統領とトランプ大統領はそれぞれ国内の石油業界関係者と会合を持ち、ロシアの業界は減産に前向きと報道されています。

一方、米国の姿勢はまだはっきりしません。

 

2018年10月比で日量170万バレルの減産が3月末で失効し、それまでほぼ1国で減産努力を行ってきたサウジアラビアが増産の脅しをかけたため原油相場は$20/bblを割る水準まで下落しました。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の自粛が続く中、需要の減退に対処するには今までのようなおざなりの減産協力姿勢では到底間に合わないと多くの産油国が危機感を深めているものと考えられます。

 

ベーカーヒューズによると、4月3日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比62基減の562基でした。2017年1月以来の低水準です。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した3月31日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比0.7%増で4週連続の拡大です。売り玉は前回に続いて増加しましたが、買い玉がそれ以上に増えています。

 (参考図表)

総取組高は前週比9.3%増。2018年8月以来の高水準となっています。

2020/4/3
NYMEX WTI May: $28.34/bbl ( +3.02 )
20日移動平均: $27.66 ( +0.07 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $36.71/ -2σ: $18.62
 幅: $18.09 ( -4.43 ) / 100日平均: $12.17
ボラティリティ
 195.24 ( +3.65 ) / 100日平均: 49.91

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