原油相場は8営業日振りに小幅反発です。この日は$30/bbl大台を一度も割っていませんが、節目にあまり意味がないことには変わりないと思われます。

1月13日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比4セント高の$30.48/bblで、引け後の時間外取引は$30/bbl台後半です。

年明けから7日連続の下げでさすがに売り疲れといったところでしょうか。朝方は$31/bbl台後半でしたが、在庫統計発表後に上げ幅の大半を消しています。

米国エネルギー情報局(EIA)の週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は200~250万バレル増加の予想に対し前週比23万バレル増に留まりました。

一方、製品在庫はガソリンが前週比844万バレル、中間留分は同614万バレルの大幅増加となっています。
製品出荷量は前週比小幅回復とはいえ日量1,800万バレル大台半ばに留まり、91.2%の製油所稼働率に対して圧倒的に低い水準です。

EIA160114

原油輸入量は日量800万バレル大台に乗っており国内産油量も堅調ですが、処理量の水準も高いため原油在庫は大きく増えません。しかし、石油製品在庫の急増は消費の低調を示しています。

中国の需要に対する不安が原油市場で支配的となっていますが、通関統計では強気な数字も現れています。

中国税関総署によると、12月の同国の原油輸入量は日量784万バレル相当の3,319万トンで前年比9.3%増でした。過去最高を記録しています。

China160114

2015年通年での前年比の伸びは8.8%で、備蓄向けの調達により堅調な伸びを示しています。
一方、石油製品の輸出入は148万トンの輸出超過で、6か月連続の純輸出となっています。

IAEA によるイランの核合意に関する義務履行の報告書が今週末に発表されるため、制裁解除の動きが本格化することへの思惑が広がります。

 ■ 対イラン制裁16日にも解除発表か、外務次官が期待表明 (ロイター)

対イラン制裁解除については、昨年の合意時で市場に織り込み済みとなっているものと思われますが、具体的な動きが現れるとまた取り沙汰されるのでしょう。

2016/1/13
NYMEX WTI Feb: $30.48/bbl ( +0.04 )
20日移動平均: $34.87 ( -0.46 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $39.49/ -2σ: $30.26
 幅: $9.23 ( +1.01 ) / 100日平均: $7.71
ボラティリティ
 45.37 ( -0.90 ) / 100日平均: 46.21

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