原油相場は7営業日続落で$30/bbl大台も一時割っています。現在の市場にとって節目や支持線はあまり意味が無く、気が済むまで下げないことには収まらない状態でしょう。

1月12日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比97セント安の$30.44/bblで、引け後の時間外取引は$30/bbl台半ばです。

投資銀行らの原油価格見通し下方修正が伝えられ、市場のムードを一層弱気にしています。
中でもスタンダード・チャータード銀行は$10/bblまでの下げを予想しています。改善傾向と予想される需給バランスより金融市場全体の資金の流れに動かされる相場ですから、そういう予測が出るのも当然でしょうか。

米国エネルギー情報局(EIA)の1月短観によると、2016年の世界の石油需要見通しは日量9,519万バレルで前月の予想から同3万バレルの下方修正です。2017年の需要予測は日量9,661万バレルで、前年比同142万バレル増加の見通しです。

一方、2016年の世界の石油供給予想は日量9,593万バレルで前回から同14万バレルの上方修正となっています。2017年の供給予測は日量9,669万バレルで前年比同76万バレル増と見込まれます。

需給バランスを見ると、2015年が日量194万バレルの供給過剰。2016年は余剰が同74万バレルに縮小し、2017年は同8万バレルの過剰でほぼ需給均衡する見通しです。

EIA160113

EIA推定による1月のOPEC産油量は日量3,182万バレルで前月比同14万バレル減少です。とはいえ、引き続き高水準に変りはありません。

引け後に米国石油協会(API)が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は200~250万バレル増加の予想に反して前週比390万バレル減少です。クッシング在庫も同30万バレル減少しています。

とはいえ、ガソリン在庫が前週比700万バレルと前回に続いて大きく増加しており、中間留分も予想を上回る370万バレル増で判断に迷う結果ですね。

2016/1/12
NYMEX WTI Feb: $30.44/bbl ( -0.97 )
20日移動平均: $35.34 ( -0.52 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $39.45/ -2σ: $31.23
 幅: $8.22 ( +1.39 ) / 100日平均: $7.72
ボラティリティ
 46.27 ( -0.01 ) / 100日平均: 46.08

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