原油相場は反落です。需給緩和見通しが上値を重くしていますね。米国のガソリン小売価格の続伸も、消費減退や価格抑制措置への思惑を呼びます。

3月20日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比の$105.61/bblで、引け後の時間外取引は$106/bbl台前半となっています。

サウジアラビアは一貫して増産によって供給懸念の払拭を図ってきましたが、その生産量は既に日量1,000万バレルに達しているとされ、さらに増産する意欲を見せていることから国際的な原油需給緩和への思惑も広がっています。

 ■ Saudi Arabia Can Raise Output 25% If Needed, Naimi Says (Bloomberg)

サウジアラビアの余剰生産能力はまだ日量200万バレル程度ありますから、イランの輸出の大半が失われても代替は可能です。逆にイランの供給が予想外に減らなければ、増産分を吸収する需要が無い限り需給は緩むことになります。

イラン原油輸入について、米国は日本など11か国への制裁免除を認めるようですから、量が減ることはあってもイラン原油の供給途絶はないようですね。

 ■ U.S. Exempts 11 Nations From Iran Oil Sanctions on Banking (Bloomberg)

一方で、中国の資源消費量の減速見通しが石油需要にも不安を投げかけています。
中国による原油の輸入量は2月に前年比18.5%増となるなど一見堅調のようですが、中国では昨年から今年第1四半期にかけて合計8,000万バレル近い容量の戦略備蓄基地建設が完成しつつあり、備蓄の積み上げが行われている可能性もあって純粋な需要とは思われません。備蓄が一段落したら反動が現れる可能性もありますね。

マスターカードの調査によると、先週の全米のガソリン消費量は日量878万バレルで前週比3.4%増と2週連続の増加です。しかし、前年比では5.6%減と29週連続のマイナスでした。
週ベースでの消費量の回復は季節的なものでししょうが、前年比の落ち込みは一向に解消しませんね。

先週のガソリンの平均小売価格は更に上昇して、$3.84/ガロンと前年比7.9%増の水準になっています。
週明けの米国エネルギー情報局(EIA)の調査では$3.923/ガロンと、ついに$3.9を超えて$4大台間近となって来ました。米国の世論は一段と大きく反応するのでしょうか。

 (参考図表)

2012/03/20
NYMEX WTI Apr $105.61/bbl ( -2.48 )
20日移動平均: $105.81 ( -0.02 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $108.29 / -2σ: $103.33
 幅: $4.96 ( +0.04 ) / 100日平均: $10.24
ボラティリティ
 21.08 ( +0.02 ) / 100日平均: 25.38

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