嘘つきは泥棒の始まりだと言われますが、嘘をつく人はバレなければ何をしてもいいと思うようになり、因果の道理を無視した行動をするようになります。
普通ならば、嘘をつくと心が痛みます。それはバレたら相手からの信頼を失うからです。でも、嘘つきは、バレても、また自分を価値ある人間に見せたら、人は信頼してくれると思っています。
だから、嘘つきほど、みんなが求めるお金などの価値を求めるようになります。あの人金持ちだなと思ったら、それだけで人は信頼してくれます。自分がどれだけ嘘つきで人の信頼を裏切ってきたとしても、金持ちだったら、人は信頼してくれると思っているのです。
でも、どんなにお金を持っていたとしても、嘘つきに対して、人は信じてくれる訳ではありません。集まってくる人が信じているのは、その人のお金であって、その人ではないのです。しかも、嘘つきに集まるのは、自分の心を偽る嘘つきばかり。
だから、その人が何かのことでお金を失うと、集まっていた人は手のひらを返すように自分から離れてゆきます。
正直な人は、人から信頼される有り難さを知っている人とも言えます。人から信頼されることは、どんなお金にも勝る宝だと思うから、信頼を失わないように正直に生きようと思うのです。
そういう意味で、嘘つきというのは、今までに一度も信頼されたことのない人とも言えるでしょう。
いつも人から囲まれたいと思っているのに、心の中ではいつも孤独。寂しい人なんだと思います。
だから、人から信じて欲しくて、嘘をついて、ハリボテの自分を見せるのです。
そして、嘘をついて、自分のことを良く見せる手軽さを覚えてしまったら、もう忘れられない。
苦労して信頼してもらうことよりも、バレなければいいんだと思って、簡単に嘘をつくようになります。
そして、嘘がバレても、自分は金があるから、人は離れてゆかないと思って安心しているのです。
嘘つきって寂しい人なんですね。