人間は簡単には変わらない。注意をされて、その時は改めたように思っても、しばらくすると戻っている。いつの間にか、やっていたこともやらなくなってきます。
それは注意されて、これがあるべき姿だと教えられても、それが都合の悪いことだと、楽な方へ楽な方へと流れてゆくからです。
始めはやらないことに対して罪悪感があったことでも、自分はこうだから、ああだからと言い訳をして、やらないことを正当化してゆく。そして、やらなくなってゆくのです。
ちょうど川に流されている船の上で剣を落とした人が、船のへりに印をつけて、ここから剣は落ちたから、この下を探せば、剣は見つかる筈だと思うように、自分が正しいと思うことは、自分の都合によってコロコロ変わる。
だから、船が川に流されるように、私たちの正義は都合の良い方向でどんどんと流されてゆくのです。
何が正しいか、何が間違っているかという基準が都合によって変わるから、私たちは幸せになりたいと思って頑張っているのに幸せになれず、苦しみ続けることになってしまう。
幸せになるには、どんなに都合が悪くても、変わらない正しい価値基準を持って、善に励んでゆかなければなりません。
変わらない価値基準を持つこと。それが幸せになる為に大切なことなんですね。