人生って、これから十年と聞くと長いように思いますが、過ぎ去ってしまえばあっという間のように感じます。
だから、人生百年と言っても、本当は流れ星が落ちてゆくように一瞬の出来事なのかも知れません。
私たちは人生はいつまでも続くと思っています。続くと思っているからこそ、この世界で何か価値のあるものを手に入れて、それによって自分を誇りたいと思っています。
でも、どんなに価値のあるものを手に入れたとしても、死んでゆく時には何も持ってゆくことはできません。それが本当に分かったならば、今から置いてゆかなければならないものを求めることが虚しくなります。
虚しくならないのは、この生活がいつまでも続くと思っているからです。
みんないつかは死ぬと思っていると思っていますが、真実は自分が死ぬとは思ってはいません。
人は必ず死ぬ。でも、それは他人のことで自分のことではないとみんな思っているのです。
そんな私に死はやってくる。だから、死はいつも突然やってくるのです。