私たちは現実世界にとらわれいますが、現実世界にとらわれる心が無くなると、何もない、ただ時間の流れだけがある世界に入ります。
そこではいつも自分の心を見て、心の動きだけがよく見えます。
心が静かならば、限りなく静かな世界がそこに広がります。
涅槃寂静の世界とは、こういう世界なのかということが知らされる世界です。
そこでは自分の起こす心だけが世界を生み出してゆく。幸せになりたければ、幸せな思いを起こし続けてゆく。
心でどんな思いを起こしているか、よく見え、心で起こした思いによって幸せな世界にもなれば、苦しみの世界にもなる。
そこで欲を求めたならば、そこには何もない世界だけが広がる。
欲を幸せだと思って過ごしていた人は、この世界に入っても欲の楽しみを求めてしまう。そうすると、何もない世界が果てしなく続けてしまう。
心に目を向け、心の種まきに心がけてゆくように生き方を変えなければ、幸せになれない世界。
それが涅槃寂静の世界なのです。