人生の本質が分かってくると、人生とは虚しいものだと知らされてくる。それは自分が今までやってきたことが意味のないものだと知らされるからです。
多くの人は価値を求めて生きています。お金という価値、財産という価値、地位や名誉という価値をより多く手に入れたものが勝ち組として優越感を味わうことができると思っています。
しかし、どんなに価値を手に入れても、死んで持ってゆける訳ではありません。死んでゆく時には、価値を手に入れ、優越感を味わった人ほど、価値を失い惨めな思いをしなければなりません。
だから、価値を手に入れた人ほど、価値を失う時には苦しむ。しかも、その苦しみは手に入れた価値に執着している限り、苦しみ続けなければならないのです。
人は幸せを求めながら、価値という苦しみを生み出すものを求めて生きている。それが分からないから、価値を求めることに必死になれるのです。
幸せを求めて苦しみを生み出す存在が人間と言えるでしょう。