人間は自分にいつも心をかけてくれる人に対しては軽く扱い、自分のことをよく知らない相手に対しては大事にしようとする。
本当に逆さまだと思います。
本当はいつも心をかけてくれる人ほど大事にしなければならないはずなのに、ついついこの人は大丈夫だと思うと、自分から心をかけなくてもいいと思ってしまう。
でも、そうやって軽く扱ってゆくうちに、今まで大事に扱ってくれた人もこんな人とは付き合えないと思って離れてゆく。結局、残るのは、自分のことをよく知らない人ばかり。確かに自分のことをよく知らなければ、自分がちょっと良く見せるだけで、いい人だと思ってもらえる。
でも、そうやっていい人だと思ってもらえて、その時は嬉しくても、相手は私のことを知らないまま、そのまま知らないままで、時が過ぎてゆく。人は自分がいい人だから大事にしてくれる訳ではない。自分のことをいつまでも仲良くしてくれるから大事にする。でも、一時は相手が安心して私のことを軽く扱ってくるかも知れない。それでも、私は相手のことを大事にしてゆく。
そうすれば、やがて相手も私のことを大事にしてくれるようになる。大切なことは、自分が安心したときにそれでも、相手に対して心をかけ大事にし続けてゆけるかどうか。
大事にしたら、大事にされる。それは軽く扱われても、それでも大事にし続けられるかどうかで決まるのだと思いました。