決勝ゴールはまたしてもニコラス・ロペス。
ナシオナルはニコラス・ロペス、セバスティアン・フェルナンデス、ケビン・ラミレス、レアンドロ・バルシアとFWを4人も先発出場させる珍しいスタイル。 全員が守備もするので、成り立つ布陣だ。 今のところこのプレースタイルで結果が出てますよ。
選手の出迎え方も世界一。

ウルグアイの守護神フェルナンド・ムスレラ。

ニックネームはネネ。 これは「子供(男の子)」を意味する。 童顔だからだろう。
あとフェルナンドという名前の人は省略してナンドとも呼ばれる。 ウルグアイでナンドと言えば、昔はモレーナ、今はムスレラ。
ワンデレルス出身のムスレラは、飛び出しが優れているのがセールスポイント。
ワンデレルスからナシオナルに移籍し、ナシオナルで大活躍。 ウルグアイではナシオナルかペニャロールのようなビッグクラブで活躍すると、欧州への道が開けるのだ。 ナシオナルとペニャロールは大体リベルタドーレスに出場する。 そして南米クラブ選手権であるリベルタドーレスはこの上ないショーウィンドウなのだ。
そしてムスレラも例外ではなく、ナシオナルからイタリアのラツィオに移籍。 この時点で、彼からすれば夢が叶ったようなもの。
決め手となったのはこの試合だろう。 前にも映像を載せたことがあるが、2007年リベルタドーレスの決勝トーナメント一回戦、アウェーのvsネカクサ(メキシコ)。
ホームでのファーストレグを3-2で勝利していたナシオナルは、0-1負けなら敗退という状況で、ムスレラがスーパーセーブを連発。 特に1:10のシュートはcelesteも当時「やられた」と思って目を背けたのを覚えている。 この日ほどGKの名前を叫んだことはない。
ウルグアイ流に言うなら、ナンドが風をもキャッチした試合だ。
代理人が売り込んだのだろうが、そりゃこんな映像見せられたら、どのチームも欲しくなるよね。
その後、ラツィオからトルコのガラタサライに移籍して、今日に至る。
ウルグアイ代表デビューは2010年ワールドカップの南米予選終盤。 この予選ではウルグアイのGKにミスが目立ち、次々にGKが変わって、最終的にムスレラにたどり着いた。
ムスレラがゴールを守るようになってからはようやく安定し、ワールドカップ出場に結びついたのだ。
ムスレラが一番輝いたのはやはり2010年ワールドカップの準々決勝ガーナ戦だろう。
ガーナの先制点はムスレラの反応が遅れたことが原因。 あんな遠くから決められちゃダメだよね、やっぱり。 でもPK戦で挽回。 非常に優秀なPKストッパーであるムスレラは、ガーナの3人目と4人目のPKを連続でストップ。 ウルグアイ中がムスレラの名前を連呼した。
ムスレラは本当に安定していて、安心して見ていられる。 私が見た中で、彼が唯一やらかしたのは同じく2010年ワールドカップ、ドイツとの3位決定戦。 逆転に次ぐ逆転で2-3で負けるわけだが、ドイツの3点ともムスレラの責任だ。 1点目はボールの動きが不規則だった影響もあるだろうが、飛び出しに定評のあるムスレラが2点目はお粗末な飛び出し、3点目は飛び出すべきところを飛び出さず。
でも、これどーでもいい試合だったからねw 3位決定戦なんて、本当にどーでもいい試合だから。
準決勝で負けた時点で、ウルグアイもムスレラも緊張の糸が切れていたのだろう。
ホルヘ・フチレ。 ニックネームはフチ。

Fucileと書くので、普通にスペイン語読みすればフシレなんだが、多分イタリア系かポルトガル系の名字なのだろう。 これはフチレと読むんです。
フチは右利きだが、SBであれば右サイドでも左サイドでもこなす。 更に、場合によってはMFも出来るという、マルチプレーヤーだ。
ウルグアイのリバプール出身のフチ。 そう、ウルグアイにもリバプールっていうチームがあるんです。 でもスペイン語読みだからリベルプールって発音するんだけどね。 ユニは青と黒の縦じま。
マエストロが10年前にウルグアイの指揮を執り始めた頃から代表に招集されるようになったフチは、マエストロの秘蔵っ子と言ってもいいだろう。
2006年にポルト(ポルトガル)に加入したフチレは、2014年まで長期に渡りポルトでプレー。 (一時期ブラジルのサントスにレンタルされていた時期もあり)
ポルトではセボーシャ、パリートともチームメートだった。
そして2014年からはファンだったナシオナルに加入して、今に至る。
2010年ワールドカップ準々決勝のガーナ戦、悲劇のフチ。
ガーナ選手のファールでこんな危険な落ち方。 でもピッチに復活。 さすがウルグアイの戦士。
しかしフチの悲劇はまだ続く。 ある意味、この試合の主役はフチだったのかもしれない。
誰もが「スアレスのハンド」で認識しているシーン。 始まりはガーナ選手のダイブ、そしてポルトガルのクソ審判団がとった謎ファールからだった。
主審にも線審にも抗議するフチ。 しかし判定は覆らない。
0:30のところでハッキリわかるが、フチと2mくらい離れているガーナの選手が勝手にダイブ。 これでファールをとるようでは、目が腐ってるから審判はやめたほうがいい。
そしてこのガーナのFK、蹴った瞬間オフサイドポジションに2人(0:50)、そして手前の選手がヘディングするときも、明らかなオフサイドポジションに2人(1:00)
次の映像ではスアレスが手で掻き出す瞬間が。
実はこのとき、スアレスの前に位置しているのはフチ。 フチが両手を伸ばすが、届かない!

しかし、フチがヤバイと思った瞬間!

スアレスの神の手が!
この映像1:24から、チームメートの「神の手」チャントで祝福されるスアレス。 「神の手で! 神の手で! スアレスの神の手で勝ったぜ、畜生!」という内容だ。
この映像0:35でスアレスがギャンがPKを外したときのガッツポーズが映されていて、当時こんなことまで問題にされていたと記憶している。
バッカじゃねーの?w スアレスだけじゃなく、ウルグアイ3百万人がガッツポーズしたよ!w

サッカーの神様有難う!

サッカーの神様は卑怯な審判団を許さない!