ウルグアイではアントニオと言えば猪木ではなく、アルサメンディ。
私が見たウルグアイの選手では一番足の速いFWだ。
ニックネームは「オルミーガ」(アリ)。 多分ちょこまかよく動くからこう呼ばれたのだろう。
彼はペニャロールとNacionalの両方でプレーしたことのある数少ない選手。
ウルグアイ代表ではフォルラン、スアレス、カバーニ以前では私の見た中では最強のフランチェスコリ、ルベン・ソサ、アルサメンディ(87年~90年)という強力な攻撃陣を結成した。
これを見たらアルサメンディがどんだけ足が速かったかわかってもらえると思う。 1986年のメキシコワールドカップ。 グループリーグ初戦の西ドイツ戦。 西ドイツのミスから一気に先制ゴール。 なかなかダイナミックなゴールだよね。 (試合は結局後半に追いつかれて1-1で終わる)
1986年のトヨタカップ。 リーベル・プレート(アルゼンチン)VSステアウア・ブカレスト(ルーマニア)。 アルサメンディの足が生んだ決勝ゴールで、名門リーベルが意外にもこれが初の世界チャンピオンとなる。 MVPはもちろんアルサメンディ。
1987年、アルゼンチンで開催されたコパ・アメリカ。 ウルグアイは前回(1983年大会)優勝チームということでシードされ、準決勝からの出場。 いきなり地元アルゼンチンとの対戦。 しかもフランチェスコリ、アルサメンディにとっても馴染みの深いリーベルの本拠地スタジアムで。
ウルグアイ伝統のカウンターからルベン・ソサ→フランチェスコリ→アルサメンディと渡って、アルサメンディが冷静にワンタッチで流し込む。 この冷静さがしびれるよね。 数えきれないほどのゴールを奪ってきた点取り屋ならではの落ち着きっぷり。 フランチェスコリの後から削られて倒れ込みながらも出すラストパスも美しい。 さすがプリンシペ(王子様)。
これが決勝点となり、1-0で決勝進出を決める。 あとはベンゴエチェアの回で書いた通り、決勝戦も1-0で勝って優勝、というね。 この大会、ウルグアイはたったの2ゴールで優勝しちゃいました~w