「ミーン・ストリート」
米国公開:1973年10月2日
日本公開:1980年11月1日
ニューヨークのイタリア人街を中心に青年たちを描く。
マーティン・スコセッシ監督の青年時代をモチーフにしたドラマ。
時々挿入される宗教儀式のシーンなどが興味深い。
デニーロが初の映画賞を受賞した記念すべき作品。
全米映画批評家協会賞の助演男優賞を受賞。
脚本:
マーティン・スコセッシ
マーディック・マーティン
監督:マーティン・スコセッシ
キャスト:
- ジョニー・ボーイ : ロバート・デ・ニーロ: 無軌道な青年。
- チャーリー : ハーヴェイ・カイテル: ジョニーの親友。何かとジョニーを庇う。
- トニー : デヴィッド・プローヴァル: ジョニーやチャーリーらの親友。バーを経営。
- テレサ : エイミー・ロビンソン: ジョニーのいとこ。てんかんの持病がある。チャーリーと密かに付き合っている。
- マイケル : リチャード・ロマナス: チャーリーらの親友。金貸し。ジョニーからの返済が滞っている。
コメント:
デニーロはこの作品の前年に公開された「ゴッドファーザー」のオーディションに落選。
しかし、フランシス・フォード・コッポラ監督はデニーロの演技力を高く評価して、続編の「PART II」では若きドン・ヴィト・コルレオーネの役を割り当てたという、記念すべき映画。
この「ミーン・ストリート」は、スコセッシ監督によれば構想から10年で実現したとのこと。
この映画以来、デニーロは、この監督と共に「タクシー・ドライバー」などいくつものヒット映画を作りだして行く。
日本では公開が7年遅れの1980年。
1975年に日本公開の「ゴッドファーザー2」の5年後だ。
つまり、米国公開の1973年当時は、日本では全く無名のデニーロの映画など全く見向きもされなかったのだ。
それが、「タクシー・ドライバー」、「ディアハンター」など、どんどんデニーロの作品が発表されて世界で有名になったため、「ミーン・ストリート」も日本で公開せざるを得なくなったといえよう。
「ビー・マイ・ベイビー」の軽快な歌がオープニングで流されているが、内容は重苦しい雰囲気もある独特の青春映画。
デニーロが、こんなにもひょろひょろしていたことに驚きだが。
郵便ポストに爆弾を投げ込み、金は借りても返さない。
夜中にエンパイア・ステート・ビルに向かって拳銃をぶっ放す。
フラフラと何を考えてるか分からないアブナイ若者。
狂気と紙一重のこの男を演じるデニーロが、コッポラ監督の目に留まったのだ。