義父母とスカイプしたらば、彼らがニコニコして聞いてきた。
「わしらで孫達をベビーシッターさせてもろてええかな? その間、夫婦でパリのショーを楽しんできたらどないや」
つまり、うちら夫婦にショーをプレゼントし、さらにはその間は子供らを見ててくれるっちゅーわけやね。それを義父母はこういう言い方しはるねん。
日本人にも負けへん婉曲話法が粋やね、どフランス義父。
あら、嬉しい〜!
と、よく出来た嫁は素直に(しかもちょい大げさに)喜びを表現しときましたよ、おやっさん。
実は内心は…
ショー見てたらテロリストが「こんな不道徳な場所、死ね」っつーて爆弾投げ込んでけえへんやんね?
(リドやムーランのショーでは、エロくはない裸のマドモアゼルがたくさん登場する)
夜遅くにショー終わってからホテルへ戻る途中に、エセ難民に襲われへんやんね?
と、ちょっとビクビクな気持ちを隠していた、チキンな嫁やねんけど。
そして彼らはパリだけでなく別の観光地へのお泊り旅行もウキウキ提案してきた。
それはええねんけどさ、心配なんは義父母の暴走。
あれもこれも楽しんでもらおう!って張り切るんはよくても、時々あの人ら孫達が幼いことを忘れるからな。なんとなくさ…子犬連れてる気分になっとるんちゃうか?って目で見たりするわ。
だってさ、昨年夏のシャモニー旅行でも、平気で夜おっそ〜くまでダラダラ飲み食いしよりますやん。子供らしんどいからハイになってても、まったく気にしてへん。うちだけがじわじわっとイライラっときてたわ。
あんな時ってさ、子供らの体調とかよりもセボンな瞬間で「セラヴィ(これが人生)」堪能してはる。
で、計画が固まってしまう前に釘をさしておくべきやんね?
てことで、夫に「義父母の申し出はありがたいけど、くれぐれも幼い子らがいることを忘れんように、強行軍にならんように、って配慮してもらうように、遠回しにきっちり言うてや」と伝えた。
このうちの頼み方自体も、かなり気を使ってるって思わん?
夫の反応…薄し。
っちゅーか、何も言えず、って感じやな。
で、また言うてきよる。
「彼らは僕らを楽しませたいねん」「彼らは僕らを愛してるから、楽しませたいって気持ちに水をさしたくないねん」
あのさ〜。
好きやったら相手のことを考えんと自分の思いだけで突っ走ってええんか?
良い例えを思いついたよ。
少年がいる。修学旅行があると両親に伝えたら、両親は張り切って愛する息子のために上等な革靴を買い与えた。少年はそれを履いて上高地(←大阪の中学ではお約束)への修学旅行に参加した。現地では皆が自然の中を走り回って遊ぶ中、少年は革靴をボロボロ泥々にすることを恐れて、楽しそうな仲間達から離れてじ〜っと見てるだけだった。帰宅した息子に「旅行はどうだった?」とニコニコ尋ねる両親…。
こんな靴、買うなや!
(゚Д゚#)ゴルァ!!
ってうちなら買う時にお店で言うし、無理に履かせられたら吠えますわ。
でも夫の場合は心優しいんで
うん、楽しかったよ。
靴も有難う。
と、内心の複雑な思いは隠して、両親の期待に応える返事をするね。夫の幼少年期はまさに上の例連発やとみてるよ。
そういうんが積み重なって耐えきれず、フランスからアメリカに逃亡したんちゃうんかね〜。
両親の愛情を受け入れるのもええけどさ、ズレた形で愛情が表現されたなら、それは子供としても「う〜ん、この革靴素敵で有り難いけどさ、僕、遠足やったら運動靴の方がええなぁ」と違うでと言うてええとうちは思う。
てか、そういうふうに子供が言えるような家庭であるべきちゃう?
てか、うちの阿呆息子は言え過ぎてるんちゃう(((( ;°Д°))))
うちのリクエストに夫はすでに板挟み感マックス。
…エエ歳こいて、うまいこと年寄りを持ち上げつつ誘導できへんのかね。
それか、今しっかりきっちり方向性を確立しといた方が、後々板挟みに苦しまんで済むのにな。あ、今までできへんかったから、今後も無理かと思うドライなうち。
なんか、また悶着起きかねんなぁ(υ´Д`)アツー
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