百聞は一見に如かず

・・・ちょっと違うか。
スケジュールは以前から決まっていた訳で。
この時期、厳しくなることは知っていたし、気持ち的には備えていたはずだけど。
実際にそのシーズンに突入してみれば。いやはや、しんどいことったら。
予想を遥かに超えていますな、こりゃ。
と呟く私は、今夜も東京出張。仕事を終えて最終便で東京にたどり着いているのでした。
明日、最終便で帰ってまた、金曜日東京。日帰り出張の予定。

なんかねえ。テニスボールの気分ですよ。
ぱーん。ぱーん。って打たれている感じ。
いっそのこと、観客席に打ち込んでくれーーって願いつつ。そんなささやかな願いもかなわず、ひたすら往復を繰り返す。

仕事の調子は悪くないのになあ。
今。今こそ、頑張って、みんなで一丸となって前進しないといけないのになあ。
なのに私は、テニスボール(涙)

ま、ぼやいていても仕方ない。テニスボール業をしっかりお務めして、早くお仕事に戻ろう。
春になれば。暖かくなる頃には。きっと・・・一息つけるんでしょう。一息、ね(涙)

まあ、冒頭にも書いたように、予想はしていたのです。
このスケジュールに対抗して、体力的、精神的に備える為に、いくつか手を打っていたのです。
ひとつは、今年の初めから、スポーツジムに通い始めました。・・・リラックス目的で(笑)
温泉とジムが一体化したところで、ヨガやらピラティスなどに通っています。
そんなに頻繁にはいけないけど。
でも、ヨガで瞑想のまねごとなんかしてみると、少しざわついた心が静まる気がする。
投げやりな気持ちが、ほんの少し前向きになる気がする。
身体的、あるいは精神的疲労を、ゆっくりほぐしてくれる気がして、結構お気に入り。

あとは、お気に入りの香りに囲まれるようにしている、かな。
ボディソープ、ボディクリームを持ち歩いてみたり。

とにかく、どこでもリラックスできるように、精神の部分を鍛えているところです。

寒い寒い時期も、もう少しでおしまい。春を楽しみに待ちましょう。
新芽が息吹くように、私も少しずつ成長できたらいいな。と欲張りつつ。

丸8日間の出張からようやくただいま。

いや~濃かった。どうせ出かけるなら、と海外出張の前後に東京の会議を入れた私の学習の足りなさにげんなりする・・・
効率的なやり方って・・・体力があって初めて成り立つのね。

ところで、国際学会。4年に一度開かれる、私の領域では結構大切なミーティング。
4年前は、パリにいたので参加できず。8年前は、そうそう・・・留学先を真剣に探していたなあ。目星を付けた人に、トイレまで追いかけて行って(さすがに中までは入らず!)必死にアプローチしたなあ。プライベートでも色々あって、がちゃがちゃしてたなあ。

なんて、4年に一回ぐらいだと、その時々の思い出とリンクされる。
今回は、満を持して帰国後の仕事を発表。ちょっと競合しやすい領域だったので、できるだけ目立たない形での発表&事前要旨。
ポスター発表の時間に自分のポスター前に張り付いて説明しまくりました。
要旨には大切な分子名を書いていなかったので、ポスター前でびっくりして立ち止まる人が複数名。
私の前ボスも、たぶん同じようなラインの仕事をしているだろうなあ、と憂鬱だったのだけれども、ポスター前で顔色が変わった一人。
それでも、いくつかクリティカルな質問をしてもらい、最後には笑顔で祝福してもらう。なんだか嬉しい瞬間だったりもする。
そんな激しいディスカッションの嵐をくぐり抜け。

最後のディナーの席で、ポスター賞受賞発表のときに名前が呼ばれる。

・・・ちょっとびびった。そんなつもりはなかったので、危うくディナーに参加しないところだったよ・・・高かったし(苦笑)

若手の部から卒業し、一般の部での受賞。
日本に帰ってきて初めての仕事での受賞。みんなと共同で頑張って得た成果。
なんかとてもとても嬉しかったのでした。
そして、周りの人たちに喜んで頂いたことがまた嬉しい。

迷子になっているんじゃないかと迷いながら。
それでも身軽な身分ではなくなったこともあって、信じて進むしかなくて。
仕事が面白くないんじゃないかと思って、冷や汗かきながら早朝目が覚めたり。
そんな日々が、報われた気がする。
(いや、実際にはこれを論文として投稿して、なおかつアクセプトされて初めて、なんですけど。まだ長い道のりが残っているんですけど・・・涙)
なんとか、やっていけるような勇気を頂いた気がします。

いろんな人とおしゃべりして、疲れたけれども、元気もモチベーションも注入された気がします。これから、ちょっとまた忙しい日々が続くけど、自分を、周りを信じて頑張って行こうっと。
タイから帰ってきました。
本来ならば、フィールドワークを兼ねて16日ほどの滞在の予定だったのですが、洪水の影響を鑑みて、2泊2機中泊の強行軍でタイ入りしました。
羽田発の深夜便は便利だ・・・えらいこと疲れるけれども。

今回は、国際学会での口頭発表。
ちょいと毛色の違う学会での発表なので、招待者の意図をできるだけ汲めるように考慮する。
移動したばかりの共同研究者のために、彼女がどういう人たちと繋がりがあるのか、彼女が今要請している機器を入れれば、どんな楽しいことができるのか。
専門知識がいらないように、びっくり絵本のようにお話を組み立ててみる。

努力は実ったようで、プレゼンテーションに使ったムービーはその後もえらく好評だった、みたい。(ま、悪い評判は本人には届かないからね)
何より、招待者が喜んでくれたようでなによりだ。

今回、会場と同じホテルを予約してもらった。ま、洪水の様子が不明だったし。
いいホテルみたいだけど、物価の違いを考慮すれば、「払えない範囲じゃない」し。

が、通されたのは、すばらしいお部屋。
朝には日本語の新聞が配達される有様・・・
自分の講演後は少し余裕ができて、ホテルを堪能できた。お風呂を泡泡にしてのんびりしたり・・・。
最終日の支払いにドキドキしつつ、満喫していたのでした。

で、チェックアウトの際に・・・お支払いは済んでいますよ、と天使の声が!
(その後こっそり値段を聞いてみれば、日本円で考えてもちょっと払えないお値段!!ああ、助かった)

タイでのフィールドワークは、私のサイエンスライフ的には大きな転機になっている。
ばりばりの分子生物学者である私は、DNAを懐かせて色々な仕事をすることができる。だけれども、大学院を終えた私が、この世界に飛び込んだのは、やっぱり「役に立つ」仕事に繋げたかったから、なわけで。
フィールドで仕事をすることは、現実の患者さんを見つめ、患者さんのサンプルを使わせて頂いて・・・。まさに、実験室と現状を結びつけうるものなわけで。

だけど、なかなか難しくって。
そこまでして、フィールドに手を伸ばさないとイケナイのか、あるいは、もう少し後の方がいいんじゃないだろうか。と、色々考えるのだが。
結局、このチャンスを投げ出す勇気もなく模索を続けるしかなくて。

こうやって開いた扉からは色々なものが見えてくる。
今回も、自分とは無関係にしか思えない大きなグラントの話を聞いたり。そういうところでしのぎを削っている人々の会話を聞いたり。
世界中を忙しく飛び回るエリート研究者達と会話して。

自分のスタイルが見えてくる気がする。
まだまだ歳を重ねるごとに学ぶことがたくさんあって。
迷うことも選択することもありすぎて。
苦しいけれども。まあ、飽きはしない。

私は着実に。一歩ずつ。泥臭く歩もう。と改めて思った。
さて、以前にも少し書いているけれども。
お仕事が増えてかれこれ3ヶ月。
省庁系の非常勤の職で(いや別に内緒じゃないけど)、東京やら全国やらに出張がいっぱいあって。

会議と言われて出席してみれば、大きな会議室の隅っこの席で、なんだか大御所の研究者やら官僚やらが今後の方針を議論しているのをただ拝聴していたり。
それだけじゃなくて、宿題がいっぱいあって。
意外とちゃんと対応しようと思うとヘビーで。
でも、私たちの声なんかで何かが変わる訳でもないと、諦めの気持ちにも襲われたり。

翻弄されるばかりの3ヶ月を過ごしていました。
そもそも出不精だからな、私。飛行機に乗るだけでぐったり疲れる。
慣れていないヒトと話すだけで、途方もなく疲れて・・・
泊まりの仕事だったりすると、もう泣きたくなって。

この間3ヶ月。ラボの仕事はやっぱり手薄になる訳で。
ポスドクやら学生さんやらに申し訳ないと思う一方、とにもかくにも自分の仕事が進まないことがものすごくストレスで。

気分が沈みがちだと、もちろん周りも楽しくない訳で。
・・・自分も楽しくない訳で。

それでもなあ。
新しいお仕事がだいたいなんとなく輪郭が見えてきたような気がして。
理解できない恐ろしさから、膨大であることの恐怖に変わっただけだけど(笑)
でもまあ、グチグチ言っていても、逃げ惑っていても、精神的にはよくないわけで。
だったら、少しだけ、もう少しだけ積極的に、「できる範囲で」頑張ろうかと思えるようになってきた・・・か?

自分と違う領域で、でも興味のある領域で、優秀な研究者とたくさん出会えて、お話ができるチャンスで。すごい研究成果をたくさん聞くことのできるチャンスで。
今自分が生きている世界が、誰のどういう思いに依って作り出されてきたのか、その仕組みが見られるチャンスで。
しかも。もしかしたら、その世界の方向性を一ミリぐらいなら動かすことができるかもしれなくて。

8月の引き継ぎのときに、既に卒業された方に質問してみたのでした。
「何が一番大変でした?」
その方の答えは、「何がってことはなくて・・・全部がボディブローのようにじんわりと効いてきた」というものでした。
今になれば、その方が言われようとしていたことがわかるような気がする。
大変なことは間違いないけれども。溺れることなく腐ることなく、私なりに。
立ち向かう・・しかないね。

前向きに。あと21ヶ月ほど。淡々と、でも怯むことなく立ち向かおう。かな。
夏ぐらいだったか。
唐突に坂本龍馬にはまったのでした。
ここにも書いたっけ。

8巻、すごい勢いで読み終えた後・・・心震える小説に出会うことができず。
坂の上の雲を読み始めたけれども。どうも、ワクワク感が得られず。

あれはもう、恋。に違いない。
龍馬というヒトに惚れてしまったんだろうな。
もともと、この歳になって突然龍馬にはまったのも、手紙の筆跡を見て以来。
その人柄あふれる文字に、ものすごく興味を持ったのがきっかけだった。

何か決めないといけない時。ヒトをまとめないといけない時。
とてもじゃないけど、自分の器ではコトが収まらないと思った時。
さて、龍馬さんならどうするんだろう、とぼんやり考えたり、する。僭越ながら。

大河ドラマ、今更ながら、DVDのレンタルに手を染めてしまいました・・・
こりゃ・・・まずい。泣きながら寝不足になる・・・。

しかし。
毎日毎日。溢れるばかりの。あるいは、決壊する寸前のお仕事に溺れそうになりながら。
自分の大切にすべき仕事が、散り散りになっていくのを横目に。
「急げ急げ」と圧力のかかる仕事に追われている毎日。その仕事が大切ではないとは言わないけど。いや、大切なんだけど。でも、私や私の同僚達の将来に繋がるわけではない、お仕事。

時間がないから。忙しいから。今は仕方ないと言い訳しながら、日々、結局ぼんやり(仕事的には)すごしている。

龍馬さんは。あんなに短い人生を。あんなに忙しく、でも大切なことを見失わずに、生ききったのに。
言い訳ばかりの自分に、反省。
(あ、でも、このDVDを見終わってから、頑張るからもうちょい許して・・・)