告発状に対して、パワハラでさえ認めないであろう知事側であるが
デイリー新潮 2024年07月13日 がサポート

斎藤兵庫県知事 県政史上最低の会見、副知事辞任で四面楚歌に…「告発した元局長が亡くなってもパワハラを証言する人はいる」デイリー新潮 2024年07月13日 以下、コピペします。
兵庫県の斎藤元彦知事(46)のパワハラなどを告発した元県民局長が亡くなったことを受け、県職員労働組合は7月10日、事実上の辞職を求める申し入れ書を提出した。しかし、斎藤知事が辞任する気配はない。すでに側近の副知事は辞任の意向を表明しているが、斎藤知事は定例会見で「生まれ変わって信頼関係を再構築したい」と語った。

斎藤知事の会見での発言に対し、SNS上の反応は手厳しい。

《「私自身が生まれ変わって」って言ってましたよね。こんな時によくこんな言葉を使えるよねと人間性を疑った。》

《兵庫・斎藤元彦知事のパワハラの告発者が自殺した事件。知事は「生まれ変わって頑張る」的な事を言っている。告発者の「死」に関連して「生まれ変わる」という言葉を使う無神経さ。絶対に生まれ変わるのは不可能だろう。「そう言う言葉を使っちゃまずいだろうな」とすら思いつかない愚人なわけだから。》

《「生まれ変わった斎藤元彦」は県民の信任を経てへんからひとりで勝手に生まれ変わったらあかんやんか。一度辞めて生まれ変わってから選挙に出て来んかい。つまり、いますぐ辞めんかい!!》

 実際に会見を見ていた県職員はどう思ったのか。とある職員が突き放したように言う。

「兵庫県の幹部職員は前任の井戸敏三 知事の頃から定例会見を見る習慣がありますから、今回も多くの職員が見ていました。マスコミが報じた知事の会見の映像は短いものでしたが、実は2時間弱も続いた。そして実際、2時間弱にわたって話したことは、はぐらかしと自分が言いたいことの繰り返しだけでした。『辞職はしない』と言い続け、『来年7月に任期満了を迎えるが、どうするつもりか?』という質問にも、『信頼回復に努める』ですからね。まるで“壊れたテープレコーダー”のようでした。県政史上、最低の会見だったと思います。知事が生まれ変わったところで、もう仕えたくはありませんよ」

 

まだパワハラしてるの?」

 12日には片山安孝副知事(64)が「県政の停滞や混乱を招いたことに対する県民への責任を重く受け止め、特別職の誰かが責任を取らなければならない」 と報道陣に辞職の意向を表明した。片山副知事といえば、百条委員会(地方自治法100条に基づく調査特別委員会)設置の動きが出た際、「自分の辞職と引き換えに百条委員会の設置を考え直してくれないか」と自民党会派に頼み込んだ、知事の側近だった。その副知事が辞職するとなれば、もはや斎藤知事は四面楚歌である。

 地元紙の神戸新聞によると、《自身の辞職は「6月上旬ごろから考え始めた」とし、斎藤知事にも計5回にわたり辞職を進言したが、「選挙で県民の負託を受けている」と断られた》という。知事は今も辞める気は全くないようだ。

「知事は『職員とのコミュニケーション不足がパワハラと受け取られた原因』と、パワハラそのものも否定し続けています。ですが、彼のパワハラ気質は総務省のキャリア官僚だった頃から有名だったようです。兵庫県知事に就任後、彼がかつて出向していたある地域の首長と県職員がたまたまエレベーターで乗り合わせた時、その首長からこう言われたそうです」

――斎藤君はまだパワハラしてるの?

「そのくせ、斎藤知事は人との対話は苦手ですからね。神戸では財界の方々との会合などもあるのですが、知事は必ず時間ギリギリに行く。早めに行くと雑談などをしなくてはいけないからです」

 政治家なのに? 県議会の関係者は言う。

「片山副知事も辞任会見で述べていましたが、斎藤知事は国会議員や県会議員とコミュニケーションをとるのが苦手って、そもそも政治家に向いていないということでしょう」

 今月19日の百条委員会には、元県民局長が証人として立つはずだった。だが、告発文を書いたその人がもういない。百条委員会は今後どうなるのか。

7000人アンケート

「そもそも元県民局長が書いた告発文は、彼自身の体験だけを綴ったものではありません。県職員などが知事からこんな目に遭ったという証言を集めたものです。実は、すでに委員会で証言することを約束してくれた方もいる。現在の知事の行状を見て、これから証言してくださる方も出てくると考えています」

 19日の百条委員会では、新たな提案もされるという。

「警察官や教員などを除いた県職員、つまり知事部局の職員7000人へのアンケートです。これをどの様な形で行うかが提案される予定です」

 すでに丸尾牧県議が職員に対し独自のアンケートを行い、回答した21人中7人が「知事によるパワハラ行為を見たり聞いたりした」という結果が出た。

「丸尾県議は4月下旬、通勤途中の職員300人にアンケート用紙を配りましたが、その時はここまで問題は大きくなっていませんでした。今度は7000人が対象です。元県民局長のような報復人事が行われないよう、無記名での回答も認めたうえで実施するのがいいでしょう。知事寄りの会派は、無記名に反対するかもしれませんけど。アンケートが実施されれば、告発文よりもっと具体的な酷い話が出てくるかもかもしれません。となれば、さすがに知事も『生まれ変わる』なんて言っていられる場合ではなくなると思います」

 元県民局長は現職時に毎月、県民や職員に向けてホームページ上でメッセージを送っていた。以下は今年3月、つまり懲戒処分を受ける前の最後のメッセージの一部だ。

《このメッセージ欄は一般県民の皆さんの読者もいらっしゃるようですが、一方で、県職員の中にも何人かの愛読者がいるようです。自分は間もなく、県を退職します(予定)が、これから県を支えていく後輩の皆さんに最後に伝えておきたいことを書いておきます。/我々は公務員です。仕事は県民の皆さんのためにするものです。自分のために、自分の栄達のために、仕事をしてはいけない、仕事を利用してはいけない、県民を利用してはいけない。そして、自分の損得勘定で行動してはいけない、人を選別してはいけない。昇任、出世は結果であって、それを目的にしてはいけない。(中略)最後に。人を大切にすること、義を通すこと、誠実であることを、ひとりの人間としてずっと心に持ち続けて欲しいです。そして、筋を通そうとして挫けることがあっても、理不尽な現実の壁に跳ね返されても、諦めないで下さいね。「いつかきっと」と心に念じながら。/素晴らしい人にたくさん出会えますように。県民の皆さんの心に残る仕事に出会えますように。/長らくのご愛読ありがとうございました。お世話になりました。おわり。》

 こんな職員が書いた告発文を、斎藤知事は「嘘八百」「公務員として失格」と切り捨てたのだ。