○ボビー・ウーマック、来日~17年ぶり4度目~サム・クック直系ソウル・シンガー | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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○ボビー・ウーマック、来日~17年ぶり4度目~サム・クック直系ソウル・シンガー

【Bobby Womack’s Live In Japan, First In 17 Years】

17年ぶり。

「ラスト・ソウル・マン」として知られるヴェテランR&Bシンガー、ボビー・ウーマックが約17年ぶりに来日した。(ライヴ評は明日以降のブログでご紹介します) 2月22日(水)、23日(木)、東京・六本木のビルボードライブでライヴを行う。両日、ファースト・セカンドともに満員御礼となっている。

ボビー・ウーマックの初来日は1987年9月、五反田ユーポートなど、以後1991年6月、1995年3月と来ており、今回の来日はおよそ17年ぶり4度目となる。初来日からちょうど25周年でもある。

ボビーは1944年(昭和19年=申年さるどし)3月4日オハイオ州生まれ。現在67歳。伝説のソウル・シンガー、サム・クックに師事し、ゴスペルからソウルの世界に足を踏み入れた。

ウーマック兄弟は次の通り。

フレンドリー・セカンド(長男・1941年生まれ)
カーティス・ウーマック(次男・1943年生まれ)
ボビー・ウーマック(3男・1944年生まれ)
ハリー・ウーマック(4男・1946年生まれ、1974年3月7日死去)
セシル・ウーマック(5男・1947年9月25日生まれ)

セシルは、サム・クックの娘リンダ・クックと結婚し、子供をもうけている。今回のバックコーラスでリンダの子供たちが来日しているようだ。セシルとリンダは、二人で「ウーマック&ウーマック」のアーティスト名でレコードを出し、ヒットも出している。

キーボード奏者フィリップ・ウーは、彼ら、ウーマック&ウーマックの最初の何枚かのアルバムでキーボードをプレイしており、当時のレコーディングのことをよく覚えている。1983年~1985年頃のことだ。その頃、セシルとリンダはまだ2-3歳だったベイビーをスタジオに連れてきていて、その子供たちがやんちゃだったことを覚えている、という。フィリップの記憶ではその時点で3人子供がいたという。その子供たちも、いまや、20代後半から30代になっているわけだ。現在は4人の娘、3人の男の子供がいて一家総勢で9人で歌っているらしい。

セシルとリンダは、アフリカに旅をしたときに、ルーツに目覚め、ウーマック姓を「ゼカリヤス」姓に変えた。

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直系。

ボビー・ウーマックは、熱いソウル・ヴォーカルを聴かせるサム・クック直系のソウル・シンガーで、自らを「ラスト・ソウル・マン(最後のソウル・マン)」と呼ぶ。ちなみに初来日のときのドラマーは当時まだ無名だった日本人ドラマー、沼澤尚(ぬまざわ・たかし)だった。ボビーのバック・バンドのドラマーが日本人らしいということで話題になり、その後彼は日本に戻り売れっ子ドラマーとなった。

ボビーはソングライターとしてもジョージ・ベンソンで有名になった「ブリージン」、ウィルソン・ピケットの「アイム・イン・ラヴ」、その他自身のヒットの多くを書いている。特にアルバム『ポエット』および『ポエット2』はウーマックの傑作としていまだに根強い人気を誇る。

ボビー・ウーマックは、サム・クック→オーティス・レディングの流れを汲むソウル・シンガーだ。

■ ボビー・ウーマック関連記事

前回来日時インタヴュー記事
ボビー・ウーマック、インタヴュー『僕たちの地震』(1995年5月記)
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/interview/womack19950501.html

2008年10月08日(水)
ボビー・ウーマック、ベストはリミックス入り
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081008.html

■ ソウル・サーチン、第5章「ウーマック・ウーマック」でサム・クック~ボビー・ウーマックらについて書いてあります

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■ ボビー・ウーマック・セットリスト

2012年2月22日水曜、セカンド、ビルボードライブ

show started 21:42
01. Intro
02. Across 110th Street
03. Nobody Wants You When You’re Down & Out
04. Harry Hippie
05. Daylight
06. I Wish He Didn’t Trust Me So Much
07. That’s The Way I Feel About Cha
08. Woman’s Gotta Have It
09. (You’re Welcome) Stop On By
10. A Change Is Gonna Come
11. Looking For A Love – Everybody Say Yeah
12. If You Think You’re Lonely Now
13. Jesus Be A Fence
14. Love Has Finally Come At Last
15. I Can Understand It – a riff of Land Of 1000 Dances – a riff of I Wanna Take You Higher
16. (No Matter How High I Get) I’ll Still Be Lookin’ Up To You
Show ended 23:08

■ メンバー

ボビー・ウーマック/ BOBBY WOMACK(Vocals)
リサ・フレージャー / LISA FRAZIER (Vocals)
リサ・コールター/LISA COULTER(Vocals)
ゼックチャグーラ・ゼッカリヤーズ/ZEKKUJCHAGULA ZEKKARIYAS(Background Vocals)
コーリ・ジェイコブス/CORI JACOBS(Keyboards)
サンドラ・マニング/SUNDRA MANNING(Keyboards)
チャールズ・グリーン/CHARLES GREEN(Saxophone)
ブライアン・マンツ/BRIAN MANTZ(Trumpet)
エルムエリト・ナヴァロ/Ermuelito Navarro(Trombone)
ウッドワード・アプラナルプ/WOODWARD APLANALP(Guitar)
エルバート・アレン・ジュニア/ELBERT ALLEN JR(Bass)
アーノルド・ラムゼイ/ARNOLD RAMSEY(Drums)

(2012年2月22日水曜、六本木・ビルボードライブ、ボビー・ウーマック・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Womack, Bobby

ANNOUNCEMENT>Womack, Bobby