マウス・トランペット | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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ラウル・ミドン~見たものを歌に託す】

マウス・トランペットねずみトランペット

「唇をこう、誰かとキスをするみたいにして、それで音をだすんだ。それから音のアーティキュレーション(発音のメリハリ)をしっかりつけるんだ」 ラウル・ミドンは懇切丁寧に「マウス・トランペット」のやり方をオーディエンスに教え始めた。あちこちの曲で飛び出るマウス・トランペットは、もはやラウルのお家芸だ。そして、ついに「では、やってみよう」と言って、観客にマウス・トランペットをやらせ、ちょっとしたマウス・トランペットのコール&レスポンスになった。

ギター一本と彼の歌声、そして、マウス・トランペットだけで、すべての音を紡ぎ出すラウル・ミドン。ソロ・アーティストとしては2005年10月、2006年1月以来3回目の来日(他に別アーティストのバックで来日がある)で、再びプロモーション用のショーケースを行った。渋谷クアトロは超満員で、立錐の余地もない。酸欠にさえなりそうな状態だ。東京のFMラジオ局、Jウェイヴの番組『ブーム・タウン』とタイアップした、番組リスナー招待イヴェント。

それにしても、ギター一本と歌だけでこれだけの人を集めることができるというのはたいしたもの。ラウルの素晴らしさについては、過去2本のライヴ記事を参照されたい。感想はまったく同じである。このようなリアル・ミュージックがきちんと認められているというところが素晴らしい。

今回は新作『世界の中の世界(A World Within A World)』からの作品を中心に披露。まだ僕自身なじんではいなかったが、それぞれの歌詞をもっと聞き込んでライヴに臨みたいと思った。

改めて、ラウルが見ているもの、彼はそれを自分のもの、自分の歌にしていると感じた。

今回の新情報としては、過去記事で彼の生年月日を1965年か1967年くらいと推測していたのだが、なんと正解は1966年の3月14日とのこと。ウマ年です。3月14日は前にも書いた通り、クインシー・ジョーンズと同じ誕生日。そして、恩師アリフ・マーディン(3月15日)と一日違いだ。

■ラウル・ミドン最新作『世界の中の世界(A World Within A World)』

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■過去関連記事

October 25, 2005
Raul Midon: From Donny To Stevie To Raul
ショーケース・ライヴの模様
http://blog.soulsearchin.com/archives/000603.html

January 31, 2006
Raul Midon: He Sings What He Saw In His Rural Hometown
【故郷で見た景色を歌うラウル・ミドン】
http://blog.soulsearchin.com/archives/000805.html

■セットリスト
Setlist : Raul Midon @ Quatro Shibuya, September 1, 2007
セットリスト ラウル・ミドン 渋谷クアトロ

show started 18.17
01. Pick Somebody Up
02. All Because Of You
03. All The Answers
04. Tembererana
05. Caminando
06. The More That I Know
07. State Of Mind
Enc. Sunshine
show ended 19.08

(2007年9月1日土曜、渋谷クアトロ=ラウル・ミドン・ショーケース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Midon, Raul
2007-108