棋譜並べをしていて同じ木谷門下の加藤正夫と石田芳夫が全く正反対であるのが面白い。

石田は形勢判断と小技を駆使して、細かく勝つのを得意としている。

加藤は強烈な狙いをもって手厚く打ち進める。

 

石田が若いうちから頭角を現していたのに対して、加藤は晩成型であるのも対照的だ。

 

個人的には加藤正夫がとても好きで、名局細解など何度も並べた。

若いうちは直線的な攻めを得意としていたがヨセに泣くことが多かったが

年齢を重ねるうちに、厚みの活かし方が曲線的で終盤にめっぽう強くなった。

 

この全くことなるタイプがどちらもトップで活躍していたというのが囲碁の懐の深さだろうか、とても面白い。