ご訪問ありがとうございます
沖縄の理学療法士
島袋みちるです
私は沖縄で
脳卒中当事者会(患者会)
を主催しています
また
心のバリアフリーステッカー
を広める活動をしています。
今回は
理学療法士養成校で担当させていただいた
当事者参加型授業のご報告です。
(写真は掲載許可を得ています)
沖縄統合医療学院
理学療法学科2先生の
中枢神経疾患の評価と理学療法
の授業を務めさせていただきました。
脳卒中当事者会おきなわの参加者を中心に
6名の当事者にご協力いただき
当事者参加型授業を行いました。
当事者お一人お一人に
1グループ6名程度の学生を割り当て
それぞれ「チーム○○さん」と名付けて
担当の当事者にチームで関わる体験
をしてもらいました。
4コマすべてを
グループワーク中心の授業にしました。
▶︎1コマ目
脳卒中の障がいと理学療法評価のおさらい
当事者の事前情報をもとに評価のリストアップと優先順位
▶︎2コマ目
当事者に来ていただき検査測定の実践
お困りごとの聴取
未来の理学療法士へのメッセージ
▶︎3コマ目
検査測定結果と動作分析の統合解釈
ICFの整理
▶︎4コマ目
統合解釈とHOPE(NEEDS)とのすり合わせ
HOPEに沿って結果をまとめる
内容ををかみ砕いて当事者に報告する
正直、この内容を4コマでまとめるのは
至難の業でした
本当なら8コマくらいほしいです(笑)
当事者と直接交流する時間も
2コマ分は必要だったなと思います。
それでも
当事者が来ている授業だけが参加型なのではなく
4コマ全体を通して
「当事者参加型授業が完結する」
よう模索しました。
学生が全4回の内容を
以下の様にまとめてくれました。
- 事前に当事者様の情報を知り、どんな評価が必要なのかを出して実際当事者の方とコミュニケーションをとり、事前情報にはない情報を得て、考えた評価を行わせてもらう、評価で問題だと思う点を見つけ、その問題が当事者様のHOPEにどのような影響を与えるのか考える。
- 生徒の自主性で進めている感じがあって色々話しながらできた
- どのグループにも、ヒントや助言を行い、生徒になるべく考えさせる授業の進め方が素晴らしいと思いました。
- 当事者の方の問題点を抽出し、歩行の特徴を見つけて擦り合わせていけば、どんなことをすればその人のHOPEが出来るようにできるのかイメージができると思った。
若干小走りな授業でしたが
このように理解してくれて
主旨は共有できていたのかなと思いました。
参加してくださった当事者からは
- 生徒さんの未来に少しだけでも関われて光栄です
- 当事者も人材育成のお役に立てるなら嬉しいです
- こんな風に身体を細かく見てもらうのは入院以来だからありがたかった
- 当事者が参加する授業が当たり前になってほしい
などのご感想をいただきました。
お引き受けいただくにあたって
身体を触れさせることへの抵抗や
様々な感情が交差したと思いますが
当事者の皆さんにとっても
有意義な時間になったようで良かったです。
学生達は口をそろえて
「直接交流し触れさせていただいたことが
一番大きな経験だった」
と言っており
終了後のアンケートでは
学生の100%が
「当事者参加型授業は必要」
と回答していました。
当事者からしか学べないこと
当事者とともに学ぶこと
を実践できる授業の重要性
を再認識しました。
今後は
当事者の皆さんに担っていただく時間を
より多くして、交流を深めていただき
学生に伝えたいことやリアルな声を
たくさん届けていただきたいと思いました。
いずれにしても
当事者の皆さんの勇気ある社会貢献が
未来の理学療法士の糧になったことは
間違いありません。
ご協力いただいた当事者の皆様に
改めて深く感謝申し上げます
最後までお読みいただき
ありがとうございました