このたびの佐賀関大規模火災により被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早く安全と平穏な生活が取り戻せますよう、心よりお祈りいたします。
私達はまゆう薬局は、避難所が開設された翌日、薬を持ちだせなかった方達に処方された定期薬を避難所に持って行き、現地で服薬指導を行いました。
幸いな事に、処方された方達は普段から当局を利用して頂いている方が大半だったため、薬のお渡しもスムーズに行う事ができました。
私達が現地で活動するにあたり、協力してくださった医療関係者、行政の方達には心より感謝を申し上げます。
避難所で薬剤師は何をしているの?実際の活動と感じたこと
今回のような大きな災害が起こると、多くの人が避難所で生活することになります。
突然の環境の変化、プライバシーの少ない生活、慣れない食事や寒暖差、そして大きなストレス…。
そうしたなかで、避難者の健康を支える存在として、薬剤師も避難所に入ります。
しかし、
「薬剤師って避難所で何をしているの?」
と思う人も多いのではないでしょうか。
災害時の避難所で薬剤師がどんな活動をしているのかをご紹介します。
避難所での薬剤師の主な役割
1. 医薬品の管理と配布
避難所には多くの支援物資が届きますが、薬も同じです。
薬剤師はそれらを整理し、適切に保管し、必要な人に必要な薬が届くように管理します。
もし薬の在庫が不足すれば、自治体や医療機関と調整し、補充の手配も行います。
2. 服薬相談・健康相談
避難中に
- 持ってきた薬が無くなってしまった
- 処方内容を忘れてしまった
- 飲み合わせが心配
といった相談がとても多く寄せられます。
薬剤師は被災者一人ひとりと向き合い、状況に合わせて適切な支援を行います。
特に高血圧、糖尿病、喘息、心臓病など、慢性疾患を持つ方の支援は非常に重要です。
3. 医療チームとの連携
医師や看護師、行政担当者と密に情報共有しながら、
避難所全体の健康管理を行います。
薬剤師の知識が加わることで、より安全で的確な医療支援が可能になります。
4. 市販薬やセルフケアのサポート
「頭痛薬はどれを選べばいい?」
「咳が出て眠れない」
「胃が痛いけど、薬を飲んでもいい?」
そんな身近な相談にも答えるのが薬剤師。
感染予防や熱中症対策など、生活に役立つ健康アドバイスも行います。
5. 健康被害の予防
避難所では、感染症のリスクが高まります。
ノロウイルスやインフルエンザなどが広がらないよう、
手洗い・消毒・環境チェックなどの支援も行います。
避難所で感じる課題
実際の活動では、次のような問題もあります。
- 薬の情報不足(お薬手帳がない、処方内容がわからない)
- プライバシーを保って相談できる場所が少ない
- 人員不足で長時間勤務になってしまう
- 外国人や障害のある方など多様なニーズに対応する難しさ
それでも、薬剤師の支援があることで、
避難者の不安を大きく減らし、重症化を防ぐことができます。
これからの災害に向けて
今後は、
- お薬手帳の普及や電子化
- 災害訓練への薬剤師参加
- 標準的な医薬品セットの整備
などの取り組みが重要だと感じます。
おわりに
避難所で薬剤師が行う仕事は、
「薬を渡すだけ」ではありません。
被災者の体と心に寄り添い、
安心できる生活環境を整える大切な役割を担っています。
災害はいつ起きるかわかりません。
だからこそ、日頃から災害医療について知っておくことが大切です。
はまゆう薬局 薬剤師 酒井
読売新聞オンラインで、佐賀関大規模火災の避難所での様子が記事になっております。
詳しくは、こちらをご覧ください。