これもがんなのシリーズ(?)に続報です。
第1弾→ええっ!これも『がん』なの???
また新たなニャンコちゃんが来院されました
うちのかかりつけニャンコちゃんですカワイイデショ
「耳にブログで見たような小さなものが…」
とのこと
さてどこでしょうか
ヒント:針を刺した後なので、赤くなってます
ちょいアップで。
少し血が出てるからわかるかな?
そうここです
大きさ1ミリ。
空の木最小記録ですが、
肥満細胞腫でした
つまり、がん。
これだけ小さくても、針を刺してみると細胞が取れてくるのは
肥満細胞腫くらいかもしれません。
獣医師は「小さいから検査はできない」と思わずに、
とりあえず刺してみるといいですね。
単発性肥満細胞腫の治療の第一選択は外科切除ですが、
がんの手術では、大きく切る必要があります
しかし、ここまで小さいと地域猫ちゃんでよく見る
『耳カット』
と同じくらいの切り方で対応できちゃいます
やはり早期発見が大事ですね
早くがんを見つけてあげられる獣医師を、腫瘍科のボスは
キャンサーハンター
と呼んでいました。
※キャンサー(cancer)とは腫瘍のこと
具体的には、
「ご飯を最近残す」
「お散歩を嫌がる」
「ちょっとやせたかも」などなど
わずかな飼い主さんの言葉から、
的確に素早くがんを見つけ出す獣医師のことを言います。
そういった意味では空の木ファミリーの皆様は
立派なキャンサーハンターですね
私は皆様を誇りに思います
すべての早期発見は
家族がわずかな違和感に気がつき、かつ動物病院に連れて行くこと
定期的に健診を受けること
この2つから始まります。
しかし、
病気や異常じゃないかもしれないのに病院に連れて行くこと
病院を嫌がる健康な動物を連れて行くこと
この2つのハードルは、想像以上に高いはずです。
今回来てくださったニャンコちゃん達も、
決して病院へっちゃら〜というタイプではありません。
本当によく勇気を出して受診してくださったと思います
だから空の木もがんばって、
気軽になんでも聞ける親しみやすさ
病院を人にも動物にも好きになってもらえる工夫をして
これからも、敷居の低い犬猫病院を目指します