こんにちは
先ほど、投稿したインターセックスの用語自体、日本では避ける傾向がありますよ
とご意見いただきました。
私自身、これは専門領域ではないので、学びながら書いていることをご了承ください。そして、インターセックスという用語を使った理由は、読んでいた専門書に書いてあったから、その用語を用いたのですが、、、そういう意見もあるんだな、と勉強になりました。
そこで少し調べたところ、組織や団体によって、微妙に意見が違うということがわかりました。
まず、アメリカの小児学会から
These are children born with a disorder of sex development (DSD) – a group of about 60 conditions in which biological sex, or being male or female, is not clear. …
A DSD is a mismatch between a child's chromosomes, or genetic material, and the appearance of the child's genitals. A child may present with a DSD in infancy, childhood or adolescence.
Previously, DSDs were called "intersex" conditions. This means "between the sexes." However, this term felt uncomfortable to some people with who identified themselves as strongly male or strongly female.
Note: Most people with a DSD prefer the term "Difference" of Sex Development rather than "Disorder," because the word "disorder" implies that there is something "wrong" with the person rather than a natural variation.
DSDで出生される子どもは、約６０種類の異なる状態に及び、生物学的な性別が女性か男性がはっきり区別がつかない。
DSDは子どもの染色体、遺伝子と性器の見た目と異なる。DSDは乳児期、幼少期、思春期に発見される。以前、DSDはインターセックスの状態と呼ばれていました。これは、性別の中間、間という意味です。しかし、この用語は男性、女性と強く認識されている方には、不快に感じる用語です。
追記：DSDの方は、DSDのDを疾患というDisorderと呼ぶことよりも、違いというdifferencesと呼ぶことを好みます。それは、Disorder、疾患（病気）に含まれる、体のどこかが「悪い」という意味を包含するからで、むしろ自然なバリエーションと考えるからです。
Inter Actという支援団体は以下のように説明しています
The I in LGBTQ IA+ stands for “intersex.”
Intersex is an umbrella term for differences in sex traits or reproductive anatomy. Intersex people are born with these differences or develop them in childhood. There are many possible differences in genitalia, hormones, internal anatomy, or chromosomes, compared to the usual two ways that human bodies develop. …
Is intersex the same thing as “Disorder of Sex Development?”
“Disorder” or “difference of sex development” (DSD) is still a common medical term for intersex traits. Many intersex people reject the term “DSD” because it supports the idea that their bodies are wrong, or up to doctors to “fix.” Advocates in the United States often bring up the fact that until 1973, being gay was considered a mental disorder. Many natural human differences have been framed as medical problems, until communities fought for acceptance.
LGBIQAIのIはインターセックスのIです。
インターセックスは、性的な特徴や解剖学的生殖器の構造の違いを包括した用語として使われます。インターセックスの方は、生まれながらに違いがあるか、幼少期にその違いが発達してきます。男性か女性かという、二極化した体の発達と比べると、生殖器、ホルモン、性器、染色体に起こりうる多くの違いがあります。
DSD（DSDは、性分化疾患と日本語で呼ばれます）は、Differencesではなく、英語圏でも疾患＝Disorderと呼ばれることがあり、特に医療界では、インターセックスの人をDSDと呼ぶことが一般的です。多くのインターセックスの人たちは、DSDと呼ぶことを拒んでいます。それは疾患という言葉を使うことで、体に悪いとことがある、不具合があるという意味を含み、体の悪いとことは、医療によって、治さなければいけないという考えを含むからです。…
LGBTQIA＋のホームページの用語集の中でも
LGBTQIAのIはインターセックスのIであると記され、その意味も記されていました。
Intersex: An umbrella term to describe a wide range of natural body variations that do not fit neatly into conventional definitions of male or female. Intersex variations may include, but are not limited to, variations in chromosome compositions, hormone concentrations, and external and internal characteristics. Many visibly intersex people are mutilated in infancy and early childhood by doctors to make the individual’s sex characteristics conform to society’s idea of what normal bodies should look like. Intersex people are relatively common, although society's denial of their existence has allowed very little room for intersex issues to be discussed publicly. Hermaphrodite is an outdated and inaccurate term that has been used to describe intersex people in the past.
支援団体の用いている意味と類似しているので、直訳はしません。
が、インターセックスは、さまざまな異なる違う状態、それは染色体、ホルモン、内外的な特徴に限定することない状態を包括する意味で使われています。そして以前使われていた両性具有者という用語は、古く、正確ではない。
https://lgbtqia.ucdavis.edu/educated/glos
総括すると、
DSDという用語は医療用語で、医療用語を使って表現することは非常に大事だと思います。一般的には、医療用語が正式名称になるのでしょうか、、、。
しかし、前述したように、インターセックスやDSDに関しても、DSDという用語を好むのか、インターセックスという用語を好むのか、当事者の間でも意見が分かれるということなんだと思います。そして、DSDのDが、疾患という意味のDisorderなのか、違いという意味でのDifferencesなのか、でも大きく意見が分かれるところなんだと思いました。だから、一番重要なのは、一人一人感じ方が違うので、当事者の方が、どのように呼んで欲しいか、なんだと思います。
ただ、これは個人的な意見としてですが、前の記事で紹介したドキュメンタリーの中で、自分は男性だと思って過ごしてきたけれど、成人した時に体の不調から、女性の生殖器があることがわかった方がいたり、大人になってホルモン治療の選択がすることができて、嬉しかったと語る人がいたり、親が性器手術をせずにいてくれて嬉しかったと語る人がいたりと、どちらの性ともつかない状態でいること、その状態でいることを受け入れてくれた親御さんに、感動したというのはあります。なかなか、社会的に受け入れてもらえないであろう状態でいてくれた、いさせてくれた、というのは、凄いことだと思います。
ただ、どちらかの性に属する、逆に属さない、どちらにも属さないこと、、、これも人それぞれ思うところがあると思うので、先ほども書きましたが、そのままの自分でいられること、そのままの自分を受け入れられること、が、一番大切なんだろうと思います。
