どうもみなさんこんにちは。
そらみつです。
最近ブログの更新をさぼりつつありますが、11月は2回ほど岐阜県博物館で、ボランティアスタッフの標本作成活動が行われましたので、その活動内容を一部ご紹介します。
野生動物の死体を標本化し、自然史の貴重な資料として収集・保管・展示・研究などをしていくのが自然史博物館の一つの重要な活動なので、こういった動物の死体が自然史関係を取り扱う博物館には持ち込まれ、順次標本化されていきます。
本日は、新たに活動を希望される現役の生物学を専攻している大学生の方が参加されました。
鳥の仮剥製作業を希望されましたので、わたくしが手順を教えつつ、一緒に作業を行いました。
ちなみに、仮剥製とは、姿勢を生きている感じに整えてつくる本剥製とは違い、収納しやすいようにあおむけにした姿勢でつくる剥製のことです。いわば本剥製の簡易版のようなものでしょうか。
このようなものです。
↓
腐敗しそうな部分はすべて取り除き、皮の内側に防腐剤を塗って縫い合わせて完成です。
本日、わたくしが作成した2種
クロジの仮剥製
トラツグミの仮剥製
すこし羽毛がぼさぼさなので、もう少し整てあげました。
トラツグミは結構作業中に羽毛の剥離が激しく、かなり作成が難しい一種です。
しかも、今回の個体は頭部を強打しており、登頂部分の羽毛がほとんどめくれてしまっている状態のものでありまして、顔面が全体的に出血で汚れているので、下手をするとずるっと頭部の羽毛がとれてしまう恐れがあります。
でも、時間をかけてゆっくり行えば大丈夫です。
出血でよごれている部分はアルコールなどをしみこませたティッシュや脱脂綿で洗浄します。
今回の教材は、クロジ×2体、カワセミ、トラツグミです。
トラツグミとクロジはわたしが担当し、上記のとおり作成しました。
もう一体のクロジとカワセミを2人の学生さんにそれぞれ作成していただきました。
学生さんも一生懸命作業されています。
学生さんの作成された標本
右のクロジは初めて参加された方の手によりましたが、しっかりできております。
完成後の仮剥製2体
このまま乾燥して姿勢を固定したあと、博物館の収蔵品の一部として保存されていきます。
初めて参加された学生さんも、また是非参加したいと意欲を見せていました。