クリスマスの朝

俺はサンタになった

夢かうつつか幻か

目覚めたら

真っ赤な服に白いひげ

羽の生えたトナカイに乗り

空を飛びまわってた

なのに

生きる意味を失った俺は

驚きも あわてもせず

どうなってもいいやと

なすがまま・・


そんな俺の瞳に飛び込む

不思議な光景

世界中の

見知らぬ子供達の姿が浮かんできた


生活の為の水を汲んだ

重い水がめを頭の上に乗せ

長い道のりを歩いて帰る女の子

ゴミの山から

売れるものを拾い

食料にかえてる子供たち

幼い顔を真っ黒にして

トンネル工事を手伝ってる男の子

サンタの存在など

とうに忘れてしまっている

厳しい目をした子供たち

こんな幼い子供たちが

汗を流して働いてるっていうのに

俺は・・俺は・・

甘えてばかり・・

涙が止まらない

”Merry X'mas”

自然と口から出た言葉


君たちの未来に

たくさんの幸せが待っているように

俺 祈るから

俺 頑張るから

負けないように くじけないように

俺 生きていくから

見せかけのサンタクロース

プレゼントも何にも持ってない

ごめん・・

代わりに

俺のハート置いてくよ

安っぽいけど

まじ色のハート

受け取ってな・・






世界には

華やかなクリスマスとは無縁の

幼い子供たちがたくさんいます。

そんな子供たちにこそ

サンタさんに来てほしい

そう願っています。


風香・・