第2回 雨宮天 音楽で彩るリサイタル 大阪公演 第二部に参加してきました。

思い返せば、天さんを推そうと思ってから初めての現場が第1回のリサイタルでした。
現地でベネチアンマスクをつけて歩いていた人を見て、うわぁ、スゴイ、コワい、近寄りがたい、なんて思っていました。
ええ、今回終演後に共にお酒を飲み交わしていた方々です。
あれからもう2年ですか、僕の人生の一部ですが文字通り雨宮天さんによって彩られているな、そんな風に思います。

初めて書いたブログもリサイタルでした。

雨宮天 音楽で彩るリサイタル 大阪一部

また今回、ビブラートについても少しお話がありました。
僕以外にもそこに注目して聞いていて手紙を書くオタクがたくさんいるということでちょっと嬉しくなりました。
1年前にはロングトーンとビブラートについても書いてました。

雨宮天とロングトーンとビブラートと

ついでなんで、合わせて読んでいただければ幸いです。


1.北ウイング / 中森明菜

誰が言ったか、平成(令和)の中森明菜。
中森明菜さんからは圧倒的歌唱力と表現力を感じます。
天さんが、前回もDESIREを歌い、今回セトリに2曲も入れたこと、曲紹介の時に高まってる様子なんかから、いかに影響を受けているか、リスペクトしているかというのを感じずにはいられません。
声質も声域も雨宮さんとはとても相性が良いと思います。
イントロのロングトーンが最高過ぎてもう最高でした。
一度でいいので、ミュージックフェアで明菜さんとのデュオが見てみたいですね。


2.迷い道 / 渡辺真知子

渡辺真知子さんの曲との相性もすごくいいよね。


3.雨の御堂筋 / 欧陽菲菲

この曲は、大阪用の曲で来るんじゃない?とtwitterでも少し話題に上っていましたね。
欧陽菲菲さんの曲は、低音で聞かせる曲だなって気がします。
高音は高音の難しさがあると思いますが、低音は低音でいかに響かせるか、沁み込ませるか、というところに歌い手の技量が出てくる気がします。
しっとりと聞けましたね。


4.SWEET MEMORIES / 松田聖子

Wikiによると、80年代に中森明菜と双璧を成したとあります。
雨宮さんがご両親の影響で中森明菜を聞いていたのであれば、当然松田聖子も聞いていたはずで、でも前回リサイタルで歌わなかったのは麻倉さんへの遠慮もあってなのかな、なんて思ってました。
今回SWEET MEMORIESという選択(また難しそうなのを・・)されましたが、聞いてみた印象としては、やっぱり声質の違いというか本家に寄せるのに若干苦労しているような違和感を感じました。
寄せなくても、雨宮流でもよかったかもしれないですね。
最後の間の取り方が絶妙でゾクゾクしました。


5.ウイスキーがお好きでしょ / 石川さゆり

ウイスキー飲んだことないけど。
水割りにしたらおいしいの?
終演後飲み会でTryしてみたらよかったな・・


6.イエスタデイ・ワンス・モア / カーペンターズ

学生の頃のごく一時だけど、古い曲をなんかいろいろと聞いてた時期があって、クイーンとかもそうなんだけど、カーペンターズもその中にあったんです。
そういう意味でも、前回今回ともに歌ってくれるのがほんと嬉しくて。
えーびーしゃららら


7.火花 / 雨宮天

率直な感想として、歌詞・曲ともに拙い部分はあるものの素材としては悪くない、という印象でした。上から目線ですいません。


でも、そういうことじゃないんです!
ちゃんと商業に乗せるのなら、夏川さんも言われてたようにバンバンダメ出し食らって泣きそうになって、曲も詩とのバランスや進行を整えたりいろいろやって初めて形になって、買ってくださいと言えるものになるのだと思います。

でもね、完成したものではなく、未完成なものを聞かせてくれたことが本当に嬉しいことなんだと思っています。
そこには、雨宮さんの「素」がそのままあるから。
僕はとくに歌詞を解釈とかしないでおこうと思いますが、一部で百合じゃね?みたいな話もあり、なんか面白そうですね。

アルバムに入れる曲を作るんだ、というアプローチでできた曲ではなく、ふと、作ってみたくなる時がある、そんな時に意外といい感じじゃない?ってなったのをこれからも、機会があれば披露してもらえたらいいな、と。
中にはいい感じすぎて、CDにしちゃおっか、ってなるものがあっても、なくてもそれはそれでいいと思う。


8.雨の慕情 / 八代亜紀

前回リサイタルの見どころが、シンデレラハネムーンの振りであるとするなら、今回の見どころは、雨雨降れ降れの振りでしょうね。
世の年配のお父さんお母さんや爺ちゃん婆ちゃんはあの振りだけで曲名当てれるんじゃないかな。

しかし、大阪は3曲も雨の歌。
聞かせる曲に雨の歌が多いのかもしれないけど、台風のこの季節、リサイタル当日の天気が心配でしたね。
まぁ、90%の晴れ男の僕が参加してたんで良い天気でしたけど。


9.飾りじゃないのよ涙は / 中森明菜

聞かせるパートが終わり、ここから盛り上がる。
と、いうよりは、じっくりと好きな曲を、紹介を交えながら紹介するコーナーから、ただ好きな曲を気持ちよく歌うコーナーに切り替わった、という感じ。
個人的な興味だけど、機会があれば井上陽水Verも聞いてみたいかな。


10.フレンズ / レベッカ

一週間フレ・・違う違う。そこの関連はないさすがに。
いろんな人がカバーしてるから知ってる人も多いしいろんなバージョンが聞ける曲。
歌詞もなんかちょっとグッとくる、あの名曲を天さんが、おりゃーっと感じで歌ってるの聞いてるだけでごちそうさまでしたという感じでした。


11.VIPER / 雨宮天

リリイベもアレだったので、生で聞くのは初めて。
曲に入る前のポーズと、光の加減と、顔の向き(こっち見てる!)。

あ、これ、噛まれますわ。もうあきまへんわ。って思いました。
曲の中で、ドラムが激しくダダダダダダダダダ!ってなるとこ、毒が体中を駆け巡っているようで、即死にました。ええ、本望です。


全体的に思ったこと。

第一回は、恐る恐る、こんなことやって受け入れられるのかな?と思いながらやられてたと思うし、東京での( ゚д゚)ポカーンな客席とか、一部の心無いツイートとかもたぶんあっただろうし、雨宮さんの中でまだ何か定まっていないものがあったのだと推察するけれど、今回はオタクの熱望に応えて実現したものだから、「私の為に何をやってもいい!」という一種の開き直りが、ほどよいユルさをもたらしていた気がする。

天さんの話口調も、仕事での公式なというよりは、身内に話かけてくれているようで、とてもほっこりしました。

今、というか、雨宮さんの曲に対して、なぜか歌詞から、何か背景というか意味みたいなのを見出そうとしがちだったりするような気がするし、そういうのを見越して曲が作られてるような気がして、それはそれていいものだなぁとは思うのだけど、こういう80年代の曲を聞いてると、そこには大した(というと怒られるかもしれないけど)意味や背景付けというのが重視されていない(もちろんストーリーはあるのだけど)時代だったんじゃないかなという気がしてて、だからこちらも気負わずに聞けるというか、GLORIAとか夢空とか聞きながらオタク号泣みたいなそういうのに疲れたタイミングで、フッと肩の力抜けるこういうイベントいいな、って。

今時って、親に車でどこかへ連れられて行くとしても車の中はもはや親の(運転手の)空間ではなくて、子供が小さければアンパンマンのDVDが無限にループ、少し大きくなればドラえもんに変わり、中学生ぐらいになるとそれぞれの音楽プレーヤーで、と。
親の好きな曲、というものに触れる機会がなくなっているんじゃないかと想像したりするのだけど、それっとなんだか勿体ない気がするのと、だからこそ推しが好きな曲を教えてもらえるだけでなく歌ってくれちゃうなんて、とてもいいイベントやん?て思いました。

 

またやってほしいよね。

2年後ぐらいでいいので。