ワシントンDCには、アメリカ国立のスミソニアン協会の博物館群があります。
数は20個近くあり、しかもすべて無料。
1か月かかっても見きれないほど内容です。
エノラ・ゲイなんかを展示してしまっている航空博物館や、国立絵画館などが人気のようですが、
私達は、その中でスミソニアン自然史博物館と動物園にいってきました。
入り口にて。
アフリカ象のはく製がお出迎え。
中は過去、現在問わず地球上に存在した生物 (動物が圧倒的に多いが) がテーマのようです。
まずは時代は爬虫類が世界を制覇していた三畳紀にさかのぼります。
我らが哺乳類は、三畳紀に恐竜と時を同じくして生まれました。
そのころ地球上の生態系の頂点にいたのが、この爬虫類フィトサウルス!
初期の恐竜も哺乳類もこの動物に食べられていたそうです。
しかし、地球は大陸が一つに合体。ゴンドワナ大陸という一つの大きな超大陸になります。
そのため、内陸では乾燥化が進行。爬虫類に変わり恐竜が地球を制覇します。
その頃、哺乳類はネズミほどの大きさの生物。
これは初期の哺乳類のモルガヌコドンの彫刻。
地球を制覇していた恐竜が動くことのできない、夜にコソコソと活動していました。
この文字には
「すべての哺乳類はこの動物の子孫である。あなたも含めて!(including you !)」
と書いてありました。
その証拠に哺乳類の多くは、もともと夜行性であるので、視覚が弱く、色が見えず白黒の区別しかつかない種が多いようです。
(夜に色は必要ない。)
恐竜の祖先であると言われている鳥が、人間や哺乳類には絶対見えない紫外線領域の色が見えるのとは対照的です。
その代わりに夜行性の哺乳類は耳、聴覚を発達させます。(それが耳小骨)
そのため、イルカやコウモリは視覚ではなく、音を頼りに、頭に画像を作ることができます。
子猫の時、口パクで鳴いてないように見える動作も、実は人間には聞くことのできない超音波を発しているそうです。
そして、隕石の地球への衝突が起こり、全地球が寒冷化。
変温動物であるほとんどの恐竜は絶滅。(一部は恒温→鳥類になる)
圧倒的に寒さに強い恒温動物の哺乳類が、地球上に爆発的に広がります。(上記は氷河時代のマンモスの骨格)
そして、哺乳類は昼の世界にも進出します。
その結果、少しは色の区別がつくようになってきます。
そして昼の世界に進出した哺乳類が、しっかり色を認識できることができるようになったのは、霊長目になってからだと言われています。
上記は初期のお猿さん。
樹上で生活し、果実が主食であった彼らは、果実の色を見分けるため、その色覚を発達させていったのではないかと言われています。
という訳で、今私達、人類は色を見分ける事ができます。
しかし紫外線や赤外線は見えないので、人間だけがなんでも見えている訳ではありません。
気をつけましょう。