こんにちは、チアリーディング部4年の
川村莉加です。
ずっと先だと思っていた引退ももう間近に迫り、私にも引退ブログを書く時がきました。
拙い文ではありますが、どうか最後までお付き合いください。
大学に入ったらチアをしたい。そう思ったのは高校生の時です。私が通っていた中高はチアダンスが強く、朝から夜まで校内で練習するチアリーダーの声が響くような学校でした。
当時私はブラスバンド部に所属していましたが、日々校内のあちこちで練習するチアダンス部の同級生を横目に、
今度は華麗な動きと笑顔で仲間とひとつになってみたいと思うようになりました。
そして入部を決めたのが応援団チアリーディング部EAGLES。フレマンで先輩方の演技を見ても、練習を見学させて頂いても、私が大学でやってみたいことはこれしかないと思いました。
それからは、憧れだったチアができるうれしい気持ちでいっぱいでした。1年生の時は練習が多ければ多いほど、同期と会える時間が多ければ多いほど楽しくて、今に至るまで、心から辞めたいと思ったことは一度もありません。
応援練習もチアリーディングも、頑張った分だけ先輩方が認めてくださる、そんな環境が好きで、またがんばろうと思えました。
この団体に入って、楽しくてわくわくした思い出は数知れません。しかし、それだけでは話が良すぎます。この4年間でうまくいかないことや悔しい思い、悲しい思いなどもたくさん味わってきました。
私が4年間を通して感じたこと。
それは、「努力は必ずしも報われない。」
努力は絶対に報われるもの、ある時まではそう信じて疑いませんでした。
しかし、そうではないことを感じた出来事が3つあります。
1つ目は遡ること3年前。当時私は1年生で、大会に向けた練習の真っ最中でした。本番の1週間前、大会演技をロリポッパーズさんと見せ合う発表会のときのこと。
自分のチームが発表を終え、先輩方が活躍されるAチームの発表。
普段近くで練習をされる姿や努力される姿を見ていたからこそ、演技の成功を願い、応援にも一層力が入りました。
ところが演技中盤、ピラミッドが失敗し、1人の先輩が演技中に足をひきずりながら青マットから出ていきました。
すぐに氷を持って駆けつけましたが、先輩は涙でいっぱいで、私は言葉も出ませんでした。
先輩は歩けないほどに怪我をされ、Aチームは1人欠員の15人で大会に出ることになったのです。
Aチームの一員でなくとも
後輩として、先輩方が悲しむ姿にとても悔やみ、
精神も体力も全て注いだ何百時間を
天が味方しないなんて、
私にとって大変ショッキングな出来事でした。
2つ目は、部の中心の代である3年時のトライアウト前。
私はスタンツの技術は高い方ではありませんでしたが、「今年はAチームに入って、もしかしたら同期とチームを作っていけるかもしれない」と思い、何度も練習をしました。
しかし、入部して初めてチアが原因で足と手首を負傷。
それまで同期や先輩方が身体を痛めながら
スタンツをする姿は見ていましたが、
いざ自分がその立場になると
怪我を負いながらスタンツをすることは
こんなに辛いのだと知りました。
痛みと自分に負け
結果決まったチームは想像すらしていなかったCチーム。
結果を知らされた時は悔しさを通り越して、感情が無になりました。
3つ目は、Cチームのキャプテンとして出場する大会一週間前。
チームの半分以上が1年生であるのにも関わらず、
それぞれの力がひとつになって
やっと難易度が高い演技構成が完成していた最中。
通しの練習の途中、Cチームは不慮の事態に合いました。後輩1人欠員の15人で大会に出場することになったのです。
誰もが予想しなかった状況に気が動転し、
そのような事態が起きたことに対して
キャプテンとしての自分を責めました。
しかし、本番まで限られている時間。ショックを受けている暇はありませんでした。
これにより約半年の間練習してきた構成は儚く散り、
1日で演技を考え直し、15人で新構成を完成させなければなりませんでした。
これらの3つが,私が「努力は必ずしも報われない」と感じた出来事です。
うまくいかないこともある。必ずやりたい演技が本番でできるとは保障されていない世界。
その時は、やってきたことが全て無意味な感じがして,あれだけ費やした自分の熱量がばかばかしいとすら思う時もありました。
しかし、そのような私の気持ちを変えたのは
EAGLESで出会った仲間たちでした。
先輩方が15人で演技することになっても、次なる目標を見据えて頑張り続ける姿。
トライアウトで入りたかったチームに入れなくて悔しくても、事実を受け止め練習に励み、時間を大切にする後輩たちの姿。
大切なチームの仲間が欠け、15人で演技をすることになっても、
16人分の気持ちを届ける演技のために最後まで走り続ける仲間の姿。
そのとき私は、これがチアリーディングなんだと思いました。
思うようにいかないことがあっても、それでもやる、それでも頑張り続けるということが、
人を勇気づけることなのではないかと。
そんな美しさが人を応援することに繋がっているのではないかと。
応援する立場としてこんなことを書いているのはなんだかおこがましいですが、
もう3日後には引退なので書かせていただきました。
辛さや悔しさを乗り越えて得たものは、一生の思い出であり、最後に残るのは最高の仲間たちとの絆でした。
私は時間や体力など失うものが多くても、何にも変えられないほど得るものが大きいから
またチアがしたくなります。
大会本番に立つ青マット。いつも「この瞬間を感じるためにすべてがあったんだ。」と感じて、胸がいっぱいになります。そんな瞬間が大好きです。
練習も残りわずか。愛おしくて、大好きな後輩たちと最高の瞬間を味わうために、
16日に今年も青マットに立ちます。
2分30秒の演技は、傍から見たらあっさりしているかもしれません。
でも、ただそれをするだけのために、様々な想いを胸に16人が全力で日々頑張っています。
どうか最後まで、あたたかい目で見守っていてください。
最後に、大学の4年間チアができたのは、
周りの多くの人の存在がなければありえませんでした。
一つのことに向かって走り続ける素晴らしさを教えてくださった先輩方の存在
チアに対するまっすぐな想いにいつも心を動かされる後輩たちの存在
人としても本当に尊敬できる、みんなに自慢したいくらいの同期の存在
部活で忙しくてもいつもあたたかい学科、ゼミの友人の存在
EAGLESを応援してくださるコーチの方々の存在
部活に大学生活を捧げた体育会の同期の存在
自分を応援してくれた家族の存在
その他にも、支えてくださった方々皆に感謝の気持ちでいっぱいです。
周りの人々のやさしさに恵まれ、私は本当に幸せ者です。
かけがえのない4年間。
本当にありがとうございました。
チアリーディング部4年
川村莉加