【あとがき7/8】長編小説への憧れ | 林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

作家の林瀬那です。

私が
描いた物語を載せてます。

本棚から本を手にするように
自由に読んで下さい。

よかったら
コメント欄に感想書いてくれると
すごく嬉しいです。

 
 

こんにちは

作家の林瀬那です

 

 

引き続き

小説「アレス〜爪のない女〜」

のあとがきです

 

今回は

私自身の

長編小説への憧れのお話です

 

 

この後

ネタバレありなので

小説「アレス〜爪のない女〜」本編を

読んでいない方はお控え下さいませ

 

しつこいけど

このあと

だいぶネタバレになるので

真実を知りなくない方は

読まない方がいいかもしれません

 

 

 

 

 

 

以前

あとがきの1/8

「アレスに隠された本当の真実」

で話しましたが

 

売れない画家が

うちの裏に住んでいた話し

たまたま父が描いた

青い馬の絵

 

 

それを土台に

物語にしたいなと思い

 

ちょうど

作家として挑戦してみたかった

長編ものを

書こうと思いました

 

以前から

ずっと

長い小説を

書いてみたかったのです

 

 

 

 

私は

自分が他の作家さんの本を読む時

個人的には

少し分厚い単行本が好みなので

 

感覚的にあれぐらいの

少し分厚い本を書いてみたいな

という夢があります

 

 

少し長い

読み応えのある本を読むのが

好きだったので

 

私も分厚い本を

書いてみたい

 

いや

私に書けるのか?

という

憧れと疑念の狭間での挑戦でした

 

 

 

 

 

長編小説を書きたい

と言っても

 

私は

たったひとつだけ

作家 林瀬那として

絶対的なこだわりが

あります

 

 

 

それは

 

 

「私が読んでおもしろいかどうか」

 

 

それが

全てです

 

 

 

 

中身のないどうでもいい文章を

ただ引き延ばすだけの

薄いものにはしたくない

 

読者さんの反応を

気にしながらではなく

 

私の情熱とエネルギーが

うまくのせられるものでないと

自分が読み返しても

おもしろくない

 

 

 

私は

自分の作品を

これでもかというほど

何度も何度も

読み返すので

 

私が

読み返したくなる小説でないと

意味がありませんでした

 

 

 

 

そんなこんなで

画家や馬の絵

アレスをイメージしていた頃に

 

同時に

降りてきたイメージと言葉が

 

「現実だと思っていたら

 2時間サスペンスの中に

 迷い込んでいた私

 死なない人まで死ぬ」

という

この4行の言葉で

 

 

 

私はすぐにメモを取りました

いわば

プロットのようなものです

 

 

 

本来作家は

物語を書く際に

大まかなプロットや構成を立てて

そこに肉付けしていくような

書き方をするのですが

 

私はどうしても

それが苦手で

というか

今はできなくて

したくなくて

 

 

 

今回

皆さんにお読み頂いた小説も

未完成だと

何度も言っているのはそういうところです

 

 

話しの組み立てもなにも

書いている私自身が

この先どう話しが展開していくのか

分からないまま

ハラハラドキドキしながら

書いた作品です

 

 

 

私の

小説の書き方は

本当にめちゃくちゃで

 

1章目から順番に

書いてないんです

 

 

言葉が思いもよらないタイミングで

降ってくるので

 

7章書いて

14章書いて

4章書いて

という感じで

バラバラで書いています

 

 

 

細かく細分化すると

章ごとも

最初から順番には書いてなくて

 

後半最後の言葉を書いて

真ん中を書いて

しばらくほったらかしにしておいて

 

また

数日後に

真ん中を書いて

前半部分を書いて

 

また

数週間後に

続きを書いて

 

という感じで

とにかく規則性のない動きでして

 

 

 

パーツごとに

もののみごとに

バラバラに書き

 

パズルをするみたいに

あとで

はめ込むんです

 

ですので

自分もよく分からないし

時間がかかるのです

 

 

 

書きながら

物語の最後

どうやって終わらそう

どうやって終わるんだろう

と思った時もありました

 

 

最初は

サスペンスドラマのエンディング

のようなイメージに

なるのだと思っていたので

 

事件解決して

少しみんなで和む的な雰囲気を

想像していたのですが

少し違う風味になりました


 

 

小説の中で

岸田さんは死んじゃうし

 

死ぬ人って岸田さんだったのか

いや

岸田さんには死なないで欲かったのに

 

とか

色んな想いがあり

 

 

 

 

 

ある日の朝

 

「アレス

生きててくれて

ありがとう」

 

と言いながら

主人公の草野泉が

小馬のアレスを撫でている姿と

言葉が出てきました

 

というか

馬を撫でている

ざらりとした手の感触があったんです

 

温かい動物の匂いと感触を感じたんです

 

 

なので

私は

物語のエンディングは

これだったのかと

 

そして

小馬のアレスがあまりにも輝いて見えて

生きるって素晴らしいなと感動し

 

ひとりで泣きながら

納得しました

 



 

そんなエンディングを書いたのは

まだ

物語が途中で

犯人も捕まえてなかった頃でした

 

 

エンディングを知ってからも

私は長々と小説を

書き続けました



 

夢中になりすぎて

移動中に

電車を乗り過ごしたり

 

わざと遠回りして帰ったり

 

夜中に目が覚めて

急に推敲をしたり

 

とにかく

「アレス〜爪のない女〜」

の世界一色でした

 

 

どうにかこうにか

私にしては

読み応えある

長編小説になったのではないかなと

 

もちろん推敲や

構成し直し必要でしょうが

 

私はけっこう

この小説には満足してます

 

ひとまず

完結できたから

よかったです

 

 



そして

この小説だけは

普通の単行本のように

縦書きで

文章も切れる書き方ではなく

普通の文章にして

本の形にしようと思ってますが

 

時間かかりそうですので

またできそうなら

やろうかなと

長い目でたくらんでおります

 

 

 

 

今日はそんな

長編小説への憧れについての

お話でした

 

次回はいよいよ

「あとがき」最終話です

 

あとがきシリーズも

もう次回で終了になります

 

 

ちなみに

こんな長い

あとがきシリーズが

終わったら

また不定期掲載のブログに

戻る予定でございます

 

 

では次回

アレスのあとがき最終話

「咲かない桜」の巻で

お逢いしましょう

 

 

 

最後まで読んでくれて

ありがとう

 

あなたの大切な

人生の時間を

共有できていること

心から感謝しています

 

では

またね