待望のインド占星術の百科事典的本が出版された。
もっと正確に言うならば、基本を学び終えた読者が次のステップを目指す上で必要か実践的な知識を体系的かつ網羅的にまとめられ、解説された本である。
出版社は、占い専門書を多く出されている太玄社。
値段は、消費税込みで7,480円と、結構な値段だが、インド占星術を本格的に勉強されている方にとっては良いガイドになるであろう。
表紙はハードカバーではなく、やわらかい紙なので、分厚い本であることを感じさせず、文字の大きさもちょうど良い感じであった。
これもう一冊、購入して、アクティブに使い倒したくなるような本と言える。
本の裏表紙は、こんな感じで、「本書の特徴」が記載されている。
560ページほどの分厚さという以上に、さまざまなケースに対しての読み方が網羅されている印象なので、インド占星術の基本を勉強された方であれば、リーディングの仕方という点において、かなり参考になるので重宝しそうだ。
それに、K.N.ラオ氏の元で占星術を学び、研究をし、教えてこられたM.S.メータ氏の著書であるという点においても、また、K.N.ラオ氏が監修されている点においても、信頼できる本が日本語に翻訳されたことは誠に喜ばしい限りだ。
それと、今回は、長年、K.N.ラオ氏の元で勉強され、日本でのインド占星術の素晴らしい講座を運営されている清水俊介氏本人の翻訳である。
これだけの大著を翻訳されたことに、心から感謝したい。
尚、訳者の清水氏による、初心者向けの基礎知識のまとめも入っており、例えば、西洋占星術の勉強から入った人でも、インド占星術の世界に入るための案内になっているように思う。
個人的には、できれば、清水氏が過去に出版されてきた、入門にあたるK.N.ラオ著の基本書を読んでから、この本を手に取られたほうが、無理なく入っていけるように感じている。
もちろん、最初からきちんと読まなくても、気になるところを辞書的に読んで、実践的に使ってみることもできる本のようにも思う。
K.N.ラオ氏の説明によると、このメータ氏の著書は、インド占星術のプレディクションの様々なテクニックをどうやって統合するかについて書かれている本とのこと。
「つまり、ヨーガ、ダシャー、トランジットの三要素を統合し、どうしてイベントが発生したのか、あるいは、どうしてイベントがこれから発生しなければいけないのかについて、きちんと説明できる」
「市販される占星術の予言テクニックに関する本としては間違いなく最良の一冊となるでしょう」
そんなわけで、今までの知識の統合、あるいは不足を確認する上でも、大変、貴重な本だ。
この本の存在によって、基本的なインド占星術の知識程度しかなかったとしても、身近なテーマで占う際、本の中から参考になる箇所を探し出しtげ参照することで、現実的にどうなのか、検証していくことが容易になったということ。
もし、それが非常に当たっっているものであれば、もっとインド占星術を勉強したいという意欲になるであろう。
その意味でも、なんだか非常に嬉しくなってきたのである。
著者はもちろんのこと、日本語で読めるように翻訳してくださった清水俊介氏には、何度も言うようだが、改めて、感謝申し上げたい。