●ルル・ハースト「怪力術」後編=NO.5&6

◎NO.5 傘の柄を掴んで押してくる男性を止める

※原本・英文の解説文章ではなく、私個人の見解を記すことにします。

①傘の柄を落としながら柄の上方を男性の方にに傾ける。

②男は「腰砕け」となり、足を踏み出すことが出来なくなる。男が押そうとすればするほど、腰に負荷が掛かりバランスが崩れていく。

③重たい傘を用いれば、傘の重さを男に預けることで、術者の力を節約出来る。

〇武術との共通性=合気系柔術の傘取りも同様の原理。

◎NO.6 棒を握って押してくる男を片手で受け止める

※原本・英文の解説文章ではなく、私個人の見解を記すことにします。

①押して来る棒を水平方向に押し返すのではなく、男の額の方向、つまり、やや上方向に向けて押し返す。

②押し返す時は腕の筋力を使わず、自身の体重を棒に預ける感じ(=筋力ではなく自重を使う)。術者は「片足立ち」で、自重を棒に預けている?

③NO.5の傘取り同様に、男は「腰砕け」となり、足を踏み出すことが出来なくなる。男が押そうとすればするほど、腰に負荷が掛かりバランスが崩れていく。

〇武術との共通性=NO.5&6では、男性の下半身を不安定な状態に追い込むことで、上半身の腕力を減殺している。
 ルル・ハーストに始まりアニー・アボットに受け継がれた「怪力術」は、合気系武術とほぼ同質の崩しを用いているように見える。