以前のコンクール記事 に書きましたが

「板付 音」のキッカケにも関わらず、変にポーズで止まっていたりしていませんでしたか?(変に止まると、音響の方が音を出してしまいます。そのアクシデント、何回か目撃しました。これは音響さんが悪いのではなく、参加者の責任になります、なぜならポーズで止まってしまったら、音響さんは「板付した」と思うからです)


…の意味がよくわかりません、という質問が寄せられましたので、わかりやすい動画をアップしておきますね。

これはオランダ国立バレエ団のフロリナ王女。
イギリスのピーター・ライト版です。



ポーズをして、動き始めたら指揮者が振ったのがわかりますか?

これがいわゆる「キッカケ」というものです。

これはオーケストラですから、指揮者が目の前にいて、ダンサーに合わせてくれますから、ダンサーは自分で板付して、動けば指揮者がわかってくれます。

しかし、コンクールの場合はそういうわけにいきません。ですから指導者の先生が袖に付くわけですが、そうではなく、付き添いなしで舞台監督さんにキューをお任せする際

「板付 音」

という選択をした場合、舞台監督さんはダンサーが止まった、という動きをみせたら音のキューは出します。

しかしダンサーが止まった→動いた→止まった
をしてしまうと、舞台監督さんは困惑します。

そして、私が審査員を務めたコンクールでも「止まった→動いた→止まった」をしてしまい、音が始まるアクシデントに出会ったことがあります。これは舞台監督さんの責任ではなく、ダンサー(子供なら指導者)の責任です。

オーケストラの演奏で、しかも自分が指揮者の先生と音のタイミングを話し合ったり、普段のリハーサルがピアノでピアニストさんがいつもキッカケをわかってくれていて、コミュニケーションがとれている…というプロのバレエ団での経験のある教師でしたら、それは「音のキッカケのマナー」として理解は出来ますが、その経験がない場合は指導は難しいかも知れません。

この指導が行き渡らないと、生徒が「コンクールダンサー」と呼ばれてしまいます。

コンクールでは評価されても、バレエ団で通用しない…というケース。

しかし、これは非常にマズイことであり、指導者が生徒たちを「コンクールダンサー」に仕立て上げないためにも、バレエ団レベルのマナーを指導すべきだと思います。

何度も指摘していますが、お団子の後れ毛、ポアントのリボンの処理、衣裳の糸の処理、客席から見えないようにどこでスタンバイするか、そして音の「キッカケ」などは子供たちや親御さんにはわかりません。

100%指導者の責任だと思うので、私も気をつけて目を光らせていこうと思っています。

左右木健一