<Q>

こんにちは。
バレエが大好きで週4,5回のレッスンを10年続けてきた高校生の娘がいます。

(中略)

バレエが好きで上手くなりたいという気持ちから、海外のバレエ学校に行きたいと考えた時期もあり、国内外で受けれる海外バレエ学校のサマースクールにも参加しましたが、日本の高校で学ぶ楽しさも感じていて大学で学びたい思いも強くなり、新しい教室では週3回のレッスンとVaレッスンが受けたいと考えているようです。

コンクールには特に出場する気はないようですが、娘の踊りの一番のファンである親としては少し寂しい思いがあります。やはり、コンクールに向けて頑張る姿を見たいのとプロの方の評価を受けれる場なので、新しい教室でも機会があるならエントリーして欲しいと思っています。

ただ、今度は娘が正直な思いを伝える事が出来る先生のもと、先生と相談して娘がコンクールに出るかを決めればいい事なので、私から特に何も言わない努力はするつもりです。

近くに左右木先生の教室があれば是非体験行かせて頂いたのですが、残念ながら遠方なので教室に通う事は叶いませんのでお伺いします。

このような娘を先生が指導された場合、コンクール出場をどのように指導されますか?

<A>

「私から特に何も言わない努力はするつもりです」

はい。決して言わないで下さいね(笑)

高校生でしたら、そして本当に娘さんの人格を尊重するのであれば、お母様は娘さんの意思を尊重してあげるべきです。

お母様は

「コンクールに向けて頑張る姿を見たいのとプロの方の評価を受けれる場なので、新しい教室でも機会があるならエントリーして欲しいと思っています」

と思われているかも知れませんが、娘さんはもうコンクールに嫌気がさしているかも知れません。もしくは冷却期間を置きたいか…

しかしバレエは好きだから、本人は辞めないで高校生活を楽しみながら週3回通っているわけですよね?そしたらその事を手放しで是非喜んであげて下さい。

「ここまで折角育てたのに…」
「もっと娘には頑張って欲しいのに…」

というご質問が最近多いです。気持ちは良くわかります。

しかし…ちょっと待ってください。

お母様ご自身は幼少期から毎日レッスンやストレッチ、筋トレに励み、夜中宿題も終わらせられず睡眠不足で、脚が痛いのを引きづりながらスタジオに行き、友達と遊ぶこともせず、緊張のなかコンクールにエントリーして、食事も気をつけて、体調管理に不安のなか、ひとりで異空間の舞台で踊り、結果にドキドキして、受賞したらしたで「次回は予選落ちしないかなあ?」とか、予選落ちしたら「もうダメかも…」という経験、されたこと、ありますか?

もしかしたら「体育会系」でお育ちの場合は経験済みかも知れませんが、お母様が子供の頃は、今みたいにYouTubeもSNSもなく、どのような体型がバレエ向きか、どんな子が留学できるか、の目安をズバズバ本音で教えてくれる情報のない時代ですよね?

いまは嫌でも自分の優れた子たちを見る機会が増え、ただでさえ毎日要らない情報が入ってくるのに、それに拍車をかけて誰かにプレッシャーをかけられたら…

ですから、本人の口から

「コンクール、また挑戦したい」

という言葉がお母様が聞きたいのであれば、ぜひ静観してあげて下さい。

私はそれが本当の「愛」だと思っています。

コンクールに出ても、出ていなくても

「好きだからバレエを続けてがんばりたい!」

と、教師を信頼してくれてスタジオに通う生徒には、とことん付き合うつもりです。辞めてしまったら、何も助けられないですが、戻ってきたらウェルカムです。

「このような娘を先生が指導された場合、コンクール出場をどのように指導されますか?」

というご質問の回答は、以上です。

出場する、しない、かかわらず

「バレエはバレエ」

です。バレエにそっぽ向いて辞めた生徒でなければ、バレエ教師はその子を見捨てることはしないはず!

ぜひ静かに見守ってあげて下さい。

色々な将来の決断をするのは、お子さん自身であり、一番のファンのお母様でしたら、彼女の意見を尊重することが、最大限の「愛情」ですから。

なんかコンクールとか、このトピックに関係ない写真ですが(笑)関係あります。


「煮詰まったら、外の空気を吸いましょう!」です。視点を変えてみましょう。

バレエでも幸せになれますが、バレエ以外の事だって幸せになれます。

コンクールで踊るバレエも幸せかも知れませんが、舞台に出ないで、スタジオで楽しくレッスンするだけのバレエだって幸せかも知れないですから。

Take it easy です!

左右木健一