✳︎皆様からの質問(質問内容重複しないと嬉しいです。重複された場合、スルーするかも知れないので)お待ちしております!

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あと、出来ればコンクールに参加される方は年齢やバレエ経験数を書いてくださいね。答える内容が年齢、経験で変わりますので。


<Q>

左右木先生はじめまして。
先生がアメブロに移られる前から、ずっとブログを拝読させていただいております。
ドイツでプロのバレリーナを目指している娘の母でございます。先生がドイツに行きたい、と書かれていたので長い間勝手にファンをさせて頂いた者として運命を感じ(笑)思い切ってこちらに書かせていただきたく存じます。
中学生の娘はドイツの某国立バレエ学校の生徒ですが、決して恵まれた身体ではなく、むしろバレエ向きの身体ではないのですが、運よくご縁を頂き通っております。

しかし、悲しいかな向いていな身体のためか(甲が低く、固い、筋肉も硬い。全てプロの方に指摘された点です。)レッスン量は以前の教室よりは増えたのに、私から見て目覚ましく上達したように見えません。
もちろんコンクールなども出たことはありませんので娘の立ち位置が全くわかりません。
娘と同じ年頃でVaを踊りこなされている日本の生徒さんたちを見ると、こんなのでいいのだろうかと不安に思ってしまいます。
Vaは外部のワークショップ等で少し習った程度ですのでポアントできちんと踊り切ることは出来ないと思います。

(中略)

コンクールの先にプロ養成の学校があり、その先にプロのバレエ団が有るというのは理解しているつもりてすが、ドイツのノンビリでは、いつしか日本や韓国から来られる意識の高い生徒さんたちにあっと言う間に追い越されて(決して今、上にいるわけではありませんが…。)しまうのでは?と思ってしまいます

全くコンクールと関係ない内容になってしまいましたが、無理矢理こじつけると日本に一時帰国でコンクールに出させてみようかしら?なんて考えてしまったり。母親の方だけ先走ってしまいます。

左右木先生、もし本当にドイツにいらっしゃることがありましたら是非ドイツでもワークショップ開催して下さい。
日本に帰ると、お友達のツテなどで日本のお教室に通わせて頂くのですが、日本の先生、生徒さんたちの素晴らしさに親子で感激してまた、刺激も受けてきます。

とりとめのない内容で申し訳ございません。
ドイツよりいつも更新楽しみにしております。


<A>

ドイツ。オーストリアに住んでいた頃は、若かったのでその良さがわからなかったですが…

シーンと静まり返って、BGMすら流れていないドイツのホテルの朝食が恋しいです!



アメブロ前からですか?それは凄い!

私ですら、もうほとんど記憶にないです(笑)ありがとうございます!

留学した子や親御さんなら「あるある話」ですが、たしかにドイツの「ノンビリ」はあります。日本みたいにコンクールは頻繁にないですし、コンクールの個人指導もそんなにないですよね?

その一方でコンクールにガンガンエントリーして、がむしゃらに頑張っている日本の子供たちがいたりして…

お母様が焦る気持ちもわかります。

私はこのように考えています。

ジョージ・バランシンの言葉

「ダンサーがお花だとしたら、振付師は庭師」

早咲きの花もあれば、遅咲きの花もある。

子供がお花だとしたら、親は庭師です。

親が「咲かない!」と焦って無駄に水や肥料を与えたせいで、逆に枯れるかも知れない。

または「咲いたから、まあいいや!」とお花の面倒を一切見なくなり、本来ならもう少し咲いていたはずの花が枯れたり。

日陰に置かなくてはいけない種類の花なのに、庭師の勝手な判断で炎天下に移動して枯れたり。

「子供は勝手に育つ」

と、よく言われますが、放置するわけにはいきませんから、やはり環境を整えるのは親の役目になってきますよね?

しかし、その環境設定判断を、親が間違えてしまった場合は?

…おわかりになりますよね?

最近、その「環境設定判断」を冷静に出来ない親御さんが増えている話は(バレエ界に限らず)たくさん聞きます。

ちょっと子供が泣いたり、落ち込むだけで親のほうが過敏になり、すぐに環境を変えなきゃ、と転校させたり、習い事を辞めさせたり、進路を変えさせたり(子供の意思確認するまえに)

自分の描いている子供の成長と、現実の子供の成長とのギャップにイライラしていたりする親も多いみたいです。そして描いている理想の子供になんか、成長はしません。子供には子供の人生があり、親と同じ価値観でない場合だってある。その「現実」を冷静に受け止めることが「親になる」ということではないでしょうか?

すべては「これだけ頑張って子育てしたんだから」という気持ちから過剰な期待をしてしまったあせりと不安から来ている…せっかく子供がゆっくり成長しようとしているのに「待てない親」が多いみたいです。

もしお子様がコンクールにエントリーする準備も何も出来ていないのに、早咲きの花と比べて、いきなり炎天下のコンクール会場に無理矢理連れて行ってしまい、枯れてしまったら?

もしくはエントリー出来る実力なのに、いつまでも温室育ちで過剰なまでに神経質にケアしていて、枯れてしまったら?

「親の判断」

間違うだけで、取り返しのつかない悲劇が待ち構えているのは、わかりますね?

ですから「判断」を間違わないために、アドバイザーであるバレエ教師に何でも聞くことが大事になってくるんです。

お子様は留学されているんですよね?

そしたらある年齢に達しているはずですから、バレエに対する不安は本人が教師とやりとりすべきです。海外ならなおさら。そして本人がその不安を解消するチカラがないバレエ学校だ、と判断したら、転校、もしくは帰国すべきではないでしょうか?

「レッスン量は以前の教室よりは増えたのに、私から見て目覚ましく上達したように見えません」

とお母様が感じているのは、お子様自身も同じように感じていますか?

キーポイントは…そこ!

もしお子様自身が何も感じずにノンビリ成長されているのであれば、そのまま「庭師」は静観すべき。たとえそれがお母様にとってレベル的に不服であっても静観すべきです。

焦って無駄に肥料や水を与えたり、土ごと総とっかえしたり、温室育ちをいきなり寒い吹きっさらしの場所に移動したりするのではなく、環境を変えずに、黙って静観。

しかし「無理!」とお子様がSOSを出しているな、と思ったら、そこは庭師の出番です!

まずはお子様と話し合われてみて下さいね。

左右木健一