昨日の朝は、オープンクラスからスタートしました。黎水那がまたピアノを弾いてくれました!

お集まり頂き、ありがとうございました。


そして桂島奈々はカナダに戻ります。
頑張ってね!


で、今日はちょっと思ったことがあるので、書きますね。




「コンクール」
「留学」
「オープンクラス」
「大人バレエ」

広がれば広がるほど、繁栄する反面、問題点が浮き彫りになってきていると思います。

「コンクール」は選ばれた人しかエントリー出来ない時代から、誰でもエントリー出来る時代になりました。

「オープンクラス」は経験者が集まる場所だったのに、そこに大人からバレエを始める人も気軽に入れるようになりました。

扉は大きく、大きく、開かれました。

しかし…今、まさに過渡期ではないでしょうか?

誰でもエントリー出来るコンクール。しかし、正しいヴァリエーションの振付も知らず、シニヨンの結い方、ポアントのリボンの結び方、メイクの仕方、楽屋の使い方もわからず、何よりもバレエの基礎も知らないまま、エントリーしてしまい、周囲との差に落ち込む子供たちが続出しています。子供が悪いのではなく、正しい指導が出来なかった知識、経験不足の教師、もしくは正しい指導ではなく、近場で敷居の低そうなスタジオを選んでしまった親御さんの責任なのですが…

誰でも受けられるオープンクラス。大人からバレエをはじめる方を「大人リーナ」といういわば「ジャンル」みたいなものが確立された嬉しい反面、正しい立ち方どころか、ちょっと難しいステップを運動神経でこなせてしまい、舞台にも出演してしまうことで「私、出来るかも」「トウシューズだってそのうち履ける」と自信を持っていたものの、子供からバレエを習ってきた人との差に落ち込み、バレエの「基礎」を全く学ばなかったせいで生じる身体の痛みに耐えながら、しかし原因がわからず、オープンクラスをハシゴして結局バレエを辞めるケース…

どちらも「開かれすぎた扉」に、安易に入ってしまった悲しいケースです。

安易な選択をした先に必ず起こる「悲劇」を知らない方が多すぎます。

身体はひとつです。取り返しがつかない。

曲がってしまった外反母趾がまっすぐにならないのと同じで、間違ったレッスン方法を続けた年数が長いほど、染み付いてしまった身体の癖を取るのには時間がかかります。

何が正しいか、なんて関係なしに、ターンアウトなんて言葉すらそっちのけで踊っても問題なかった昭和時代…

今は…違います。情報が公開されている分、現実を直視しなくてはいけないですから、傷つく人も多い。

情報がなかった昔は

「現実から目を背けられる」

ようなおおらかな時代ではありました。頑張って勉強したら、将来安定した生活を送れる、と言われ、そのレールに乗っかっていれば良かったのですから。疑問を持たずに「右向け右」で塾に行き、大学に入り、会社に入り…

しかし、そんな時代は終わりました。

バレエも同じです。

「開かれすぎた扉」の向こうにある「現実」を見て、その現実から目を背けずに、正しい知識と、冷静な判断が出来るスキルが必要な時代に突入したと思っています。

情報公開もある意味「開かれすぎた扉」です。

Instagramに毎日配信される、ピルエットにストレッチにジャンプに…身体能力を自慢する動画の数々。

悪いとは言いません。

それを見て各々が「選択」をする自由を、与えられたのですから。

しかし

「自由を与えられたら、むしろ頭を使わなきゃダメだよね」

と、ある先生も仰っていましたが、まさにその通り。

自分の嗅覚を信じて、周りの情報操作に惑わされず、冷静に判断するチカラ…

が、これから益々必要な時代に突入したと思います。

「選択できる時代」

イコール、何が起きても

「自己責任」

自由な反面、これはかなりハードルが高くなってしまいました。

私も流されずに地に足を付けて頑張ります!

左右木健一