色々な質問のなかで

「コンクール、出場しないとダメなんですか?」

みたいなご質問がいまだに寄せられております。コンクールに対してのネガティブな感情をぶちまけてくる方もいらっしゃいました。

確かに結果に不服だと、色々言いたくなりますよね?しかし、プロになったら当たり前のことばかりなんですよ。

「床が悪い」
=海外ツアーで出向く舞台なんて、最悪なコンディションですよ

「スケジュールがコロコロ変わって、調子が狂った」
=スケジュールどころか直前に役を降ろされたり、代役踊らされますよ

「審査員の目がふし穴」
=評論家の批評が「怪しい」というケース、世界中にありますよ。全然良くない作品でも、何かのチカラにより評価されるときなんか、しょっちゅうあります。

「どうせ賞取る子は初めから決まってる」
=はい、バレエ団で主役踊る子、決まっていたりしますよ。これも色々なチカラ関係あります。

ですから、プロから見たら、コンクールのネガティブ要素は全部バレエ団に存在してるわけです。ですから、その事実関係が理解できたら、割り切ってエントリーできるじゃないですか?

厳しいことを言わせて頂くとしたら、上記に関して不服があるとしたら、その考え方は「アマチュア」です。もちろんコンクールはアマチュアの人たちがエントリーするのが大半ですが、指導者はプロ(のはず)ですから、その辺のネガティブ感情を抱えないように生徒に指導する義務があります。

私がヴァルナ国際バレエコンクール(3rd Round ちょうど終わりましたね。今頃協議でメダルの色が決められている頃でしょう)にエントリーしたのはプロになってから9年後の25歳。ですからコンクールのハプニングなんて「別にたいしたことない」と思っていました。

昨日、松田敏子先生とも話をしていたのですが、お互い出場した年度も違いますし、10代の頃はお話したことすらもない(敏子先生は雲の上の存在でしたから 笑)

しかし「ヴァルナ」にエントリーした仲間ということで、話が盛り上がるんですよ。

ね?わかりますか?

「コンクール、出場しないとダメなんですか?」

というご質問…

ダメではないですよ。

しかし、経験した人にしかわからない喜び、苦しみ、悲しみ、怒り、は体験できないでしょうね。


こんな経験…経験出来た人にしか、わかりません。

そして私自身はコンクールにエントリーして良かった!と思っています。

受賞した事で感動したわけではなく、そこで出会えたご縁(ちなみにヴァルナで楽屋一緒だったのは、対象外でエントリーしていた、現ベルリン国立バレエ学校校長です)滅多に見られないパリ・オペラ座のダンサーたち(先日引退したレティシア・ピュジョルもいました)を真近で見られた奇跡、いままで見たことなかったセルジュ・リファール作品(クレールマリー・オスタが踊った「ミラージュ」)を見れたり、ナタリア・マカロワが審査員だったり、頑張ってる日本人の方々(佐々木大さんたち)と知り合えたり…

エントリーしただけで、私の一生の財産です!

ヴァルナに関してはこちらもお読み頂ければ嬉しいです。想いがたくさん、たくさんつまってます!

左右木健一