コンクール Part 36

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続々と質問が寄せられております!

出来る限りお答えしますが、これは全て私個人の意見なので、ご了承くださいね。

<Q>

日本人はバリエーションは完璧な(素晴らしい)のに基礎がなっていないという先生(特に海外のバレエ学校の先生)がいらっしゃいますが、基礎ができていないのにバリエーションで高い評価を得られるのはどうしてでしょうか?基礎があるからバリエーションが踊れると素人は考えてしまいますが、バリエーションは基礎以外のところでも評価する部分があるということなのでしょうか?

<A>

凄く素晴らしい質問です!

基礎が出来ていないのに何故「高い評価」

矛盾してますよね。では一体全体何が高い評価なわけ?という疑問になりますよね。当然の事。

以前にも審査員が満場一致で上位入賞者を選んでいるとは限らない話を書いたことがありますが、それに似ていることを書きますね。

「高い評価」とは、すなわち

「恵まれない日本人体型なのに、よく私たちのようなヨーロピアンの身体の使い方をヴァリエーションで見せることが出来ましたね。基礎からずれてるのに…お・み・ご・と…」

みたいな評価だったりします。そこには

「よく踊り込みましたね。コンクールでは評価しますが、それ以外では認めません」

という意味合いもあります。

基礎からズレている、というのは「何?」という疑問にもお答えしましょう。

日本人に限らず、プロになったら

「舞台の上では、舞台用 で okだから」

というアドバイスを海外の先生たちですら、よく使います。

きちんと8つの方向に当てはめて、正しいラインをみせていたとしても、ちょっとラインが短く見えたり、足が内足に見える場合は、ちょっとだけズラす(ハズす、とは言いたくないので、若干ズラす、と言っておきます)方法はプロでも使います。素人の方では良くわからない、微妙絶妙なところで、うまくズラしていきます。

しかし、それは基礎をわかりきったベースがあるプロがやるべき最終手段であり、コンクールに出る前の小学生は、決して真似して欲しくない技です(笑)

日本人の体型は、残念ですがバレエ向きか、と言われたらYes!とは断言できない部分があります。そこをどうにか工夫しながら今までやってきたわけです。

私のこの写真のラインは…
完全に「舞台用」です(笑)


しかし、昭和生まれならともかく、平成生まれの子供たちの体型はみるみる変わってきて、良くなっているのですから、ズラす必要もなく、きちんとポジションを作れる土台は昔よりあります。

私個人の意見からしたら「舞台用」のラインは時には必要。でも土台を大事にしましょう、とアドバイスしたいです。

ちょうどお肌がガサガサで何にもケアしていないのに、毎日毎日お化粧でごまかしていて、その時は「きれいだね」と「高い評価」をされるかも知れないけど、見る人が見たら

「ん?なにかおかしくない?」

と、なる日が来るのと同じ。

より良く見せるためには、やはり「基礎」なんです。

左右木健一