<Q>

バレエを習っている娘の母です。率直にコンクールの必要性はあるのですか?あれもこれも出ないとプロのバレエ団に入れないとかありますか?

<A>

私のブログを読み続けていらっしゃる方は

「あれ?この間、これに関しては、くどいくらい書いてなかった?」

と、記憶に新しいかも知れませんが、それくらい未だに

「コンクールに出る=バレエ団に入る」

という誤解が根深く残っている証拠です。

たぶんメディアが

「コンクールはプロへの登竜門」

と、ずっと報道してきたので、その概念が定着したのでしょうね。

たしかに間違ってはいないです。

しかし…全員には当てはまりませんので、ご安心くださいね。





では…お答えしますね。

コンクールの必要性…ずばり

ある人には「アリ」

ない人には「ナシ」

です。価値観の問題ですから、別にわざわざエントリーする必要はないです。

しかし「メリット」はたくさんあります。バレエではなく、日常において!この辺はこちらをお読み下さいね。

ちなみにプロになる前に、私のコンクール受賞歴は、ゼロでした。しかも東京新聞全国舞踊コンクール、見事に予選落ち…華麗なる私のコンクール歴!かなり誇らしい経歴!(笑)

予選落ちした少年が、数十年後にコンクール審査員務めている意味、わかりますか?

すなわち

「順風満帆で、挫折のない王道しか歩いていない人間ではないひとが審査してる」

んですよ。いつでも主役、いつでも中心的存在、の人は、悩み苦しみ、落ちこんだ人の気持ちはなかなか理解できません。

ですから「誇らしい経歴」なわけです(笑)

私のケースで言えば、コンクール…

「あれもこれも出ないと…」

は、当てはまらないです。なぜなら、オーディション時にコンクールの賞状は要らないからです。

私はバレエ団を四ヶ国、四ヶ所を渡り歩きましたが、三ヶ国目のオーストリア、ザルツブルクのオーディションの際。

とりあえずプロとして踊っていましたから、まあそれなりの経歴(自分が今まで踊ってきたレパートリーをありったけ網羅、プロになってから出場した東京新聞全国舞踊コンクール、入選…入賞じゃないです、入選、も書いて)をディレクターに渡したら

「こんなもん、いらない!まずプリエみせろ!」

と、言われました(笑)

バーレッスン、センター ひとりのプライベートオーディション。バレエ人生始まって以来、頑張りましたよ(笑)舞台で踊ってる姿だったり、大勢のオーディションではなく、たったひとり、しかも基礎から見られましたから。

そんなディレクターと、私。彼もおじいちゃんになりました(笑)


契約もらえたときに、改めて感じました。

「履歴書なんて……いらない!コンクール受賞歴も……いらない!」

しかし、25歳でヴァルナ国際バレエコンクールに出場しました。

理由は…

「森下洋子さんの踊ったあの野外劇場で踊ってみたい!」

みたいな、ミーハーな動機(笑)

ここまでお読み頂き、ご理解いただけましたか?

コンクールの必要性は、それぞれ置かれた立場で変わります。

韓国は徴兵制度を免れるためにコンクールに出る必要がありますし、アメリカでは就労ビザで「コンクール受賞歴」が必要になる場合もありますし、私みたいに全く必要ないケースもあります。

コンクールに参加することによって学べるほどありますし、かと言って100%参加しなさい!とは言うつもりもないです。

それは私の「コンクールに向けて」の記事、本日で飽きもせず、長々と連続第35回目ですが(笑)お時間のあるときに、ぜひ全てをご一読頂ければ、おのずとお母様の結論が見つかるか、と思います。

左右木健一