コンクールに関係あるのか?と思われる一般の方もおられるか、と思いますが…

日本に限らず、やはり「挨拶」は大事です。

海外生活している方なら当たり前ですが、エレベーターに乗っていたとしても知らない人から挨拶されたり、声をかけられることはあります。

それくらい、だれかを見かけたら「こんにちは」が普通であり、それが出来ないと無愛想と思われたり、時として非常識、と思われたりします。

日本のバレエ界では、昔は本当に挨拶には厳しくて、私は視力が悪いので子供の頃、ある先生の目の前を素通りして、挨拶が出来なかったら

「〇〇先生のところに行き、すぐに謝りなさい!激怒されてるから!」

と言われ、謝りに行ったこともありました。

しかし最近では私より若い世代の先生たちは、そのような苦労をされたことが無いのか、先生ご自身が挨拶を全くされない場合もあります。そうなると、その先生の生徒さんも真似して挨拶しなくなりますよね。そうなると

「あの先生が挨拶しないから、あの子も礼儀知らず」

となる…これは悲劇です。指導者は生徒の鑑でいなくてはならない。ですから挨拶は必須です。

コンクール会場は常に挨拶の場になりますから、やはり「普段別にお世話になってないから」みたいな考えではなく、挨拶はしたほうが良いと思いますが…

ここからが指導者や親が悩むところ…

あまりにも子供に「挨拶しなさい!」と強制すると

「大人から挨拶しろ、と言われたから挨拶しました」

みたいな受け身の挨拶になる。

以前、私に丁寧に挨拶をしに来た子たちが何人もいて、私が去ったあと

「あ、左右木先生に挨拶したから、私達の先生に怒られないで済むよね?」

という声がしっかりと聞こえたことがありました。怒られるから挨拶?

そうなると

怒られるから練習する
怒られるからダイエットする
怒られるから礼儀正しく振る舞う

そのように育っていった子は教師や親元を離れたとたんに、挨拶も練習も何もしなくなるでしょう。

私も一時期、人様にご迷惑をおかけしてはならないと、かなり生徒たちには厳しく指導していた時期がありました。

しかし、本人がなぜ挨拶が大事か、礼儀が大事か、の根本を自分で理解させない限り、いくら指導しても無理なんだと悟りました。

以前にも書いたとおり

「仕立て上げるのは、簡単」

これだと思います。

子供を仕込むのではなく、気付かせるキッカケを与えさせる…

コンクールという不特定多数の人が行き来するなか、どうやって挨拶をして、礼儀正しくいられるか…

それもバレエ界で生き残れる実力のうち、だと思います。

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左右木健一