ベルデホはTOP RANK社期待のプロスペクト。
抜群のスピードとボクシングセンスを持ち合わせる。
僕含めて世界王者間違いなしと思っていた人も多いだろうし、世間的にもそんな評価だった。
しかし……………
格下かつ無名と見られていたアントニオ・ロサダ・JrにまさかのKO負け。
怪我明けで1年間ブランクのある影響か、明らかに精彩を欠き、手痛い敗戦を喫した。
そこから再起。4連勝を飾る。
そして12/12、勝者は世界挑戦に近づき、負ければ後退する世界ランカー同士のサバイバルマッチ。
戦前予想はベルデホ有利。
日本の強豪、中谷正義に対し、序盤は好調な滑り出し。スピードを見せつけ、2度のダウンを奪い、このまま勝利するかに見えた。
しかし……………
最終的にリングにひれ伏せたのはベルデホの方だった。
中谷の巧みなボディブローをリターンでコツコツ貰った影響なのか中盤以降失速した。
失速してしまえば世界レベルの相手は見過ごさない。
9Rに強烈なパンチを受けて2度のダウン。危険と見たレフェリーは即座に試合を止めた。
フェリックス・ベルデホにとってはあまりに残酷で手痛い敗戦となった。これで世界挑戦はまた遠のいた。
何が足りないのか?
才能は疑う余地はない。身体能力も非常に高い。
ただ上でやるには明らかにスタミナとメンタルと試合運びの巧さについて不足しているように思う。
センスと身体能力だけでは世界トップクラスには届かないと見せつけられた、そんな試合だった。
魅力的な選手であることは間違いない。
乗り越えて世界の舞台へ。