昨日の記事👇で見え見えのパブリックアートの伏線を張って……🤭


か〜ら〜の〜🎵



浦島茂世著「パブリックアート入門 タダで観られるけど、タダならぬアートの世界」イースト新書Qより。


広場や道路など公共の場にさりげなく、あるいはあつかましくも展示してあるアート。それがパブリックアート。

主導するのは公共機関だったり営利企業だったり、あるいは市民NPOだったりはしますが、タダで観られるのになかなか目に入りにくいものでもあります。


その楽しみ方、あるいはその意味、歴史的経緯など、もし知っていたら町への解像度も上がるはず。そのための見方を教えてくれるのが本書です。



他に世界遺産や城郭の本も出版している出版社だけあって、本書も惜しみなくカラー写真で各地のパブリックアートを紹介してくれます。


本書で紹介されているパブリックアート30選はなかなか見どころ満載です。👆の岡本太郎「明日の神話」は比較的有名な作品かも。


知らない作家の知らない作品もたくさん紹介されていますが、たとえば東京スカイツリーもパブリックアートとして観ることができるという指摘には虚をつかれました😳



バブルな時代にはバブリーな作品。あるいは宗教的な作品だったり、もはや意味さえ分からなくなった作品だったりも。

パブリックアートは時代の空気を示したタイムカプセルのようなものというのが著者の指摘です。



もちろん手放しで賞賛されるばかりではないという一例として、著者は最近増えている排除アートの問題を取り上げています。

いわゆる「ホームレス」を1箇所にとどまらせないために、空間に突起などを取り付けるこの「アート」は、災害時などには帰宅困難者にも牙を剥くという皮肉な効果をもたらしました😡


パブリックアートがタイムカプセルならば、排除アートが閉じ込めた現代の "空気" はどういうものなのか。

パブリックアートはすぐれてジャーナリスティックなアートともいえることでしょう🎨







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