全米選手権に出場する8大学。









以下は、全米大学体育協会が密室で決めた予選シードランク。







比べてみましょう。


全米大学体育協会が優遇したSECリーグのミズーリ、ルイジアナステート、ジョージアは二次予選で敗退。アーカンソーは一次予選で敗退した。


SECリーグを優遇するために今シーズンから編み出した基準になぜか当てはまってしまい、優遇せざるを得なかったルイジアナ大学は一次予選で敗退した。


全米選手権出場を果たした8大学のうち、シード9位以下にしたのは10位のデューク、14位のアラバマ。アラバマはシード3位のテネシーに勝って立派だったが、そもそも論で言うと、SECリーグ9位。シード大学に選ぶこと自体が優遇だった。


さらに。




最初から、二次予選で、SECリーグの大学同士が極力当たらないように配置した。シードは16大学いるが、うちSECは半分の8大学。


そんなにたくさんいるのに、勝ち上がって、二次予選でSECリーグ同士が当たるのは、テネシー🆚アラバマのみ。あとは、見事に、他リーグ🆚SEC、にした。


その結果はどうだったか。あれだけ優遇したのに、SECリーグから全米選手権に出られたのは、フロリダとアラバマの2大学。昨シーズンと同じ数だった。


これをどう考えるか。全米大学体育協会とテレビ局ESPNはおそらく、こう考える。SECリーグの大学をシードで優遇したから2大学になった。優遇していなかったらフロリダだけだったかも。こりゃ、まずい。来シーズンは、もっと優遇しよう、と。マジで。


その布石は今シーズンのシード選考で打っている。新基準。SECリーグ以外のリーグでは、いくらリーグ優勝をしようが、他リーグの強い大学とやっていないと評価しないぞ、と。


悪魔の基準。これに当てはまるのは、強豪大学が集まり、他リーグと戦わずにすむSECリーグの大学しかない。わかりやすい例がSEC最弱のミシシッピー大学。




SECリーグで7勝17敗、弱い大学が大半の他リーグで24勝10敗。どうみても弱い。しかし、全米大学体育協会は、SECリーグで7勝していることを持ってして、強豪大学に勝っていると評価し、全米予選に出した。


結果、一次予選で2連敗の敗退。プリンストンにまで負ける始末だった。



しかし、この新基準を来シーズンからも適用する。どこまでいってもSEC優遇になる仕組みを編み出した。悪知恵すぎる。


ACCやBIG10、BIG12の大学はリーグ戦が始まる前の2月中に、バンバン、SECの大学と試合を組まない限り、評価されない。しかし、スケジュール上、それはかなり厳しい。特に、新興ソフト部のデュークやクレムソンは試合を組んでもらえないかもしれない。


オイラの推測では、来シーズン、シード16大学のうち、SECは10から12大学を入れるだろう。


恐るべし、全米大学体育協会。





もっと恐ろしいのは、誰も全米大学体育協会の横暴を非難しないこと。メディアの忖度、アメフトのテレビ放映権を握る協会権力の大きさ。アメリカだって、かなりの忖度社会なのだ。