9月14日は万作さん萬斎さん裕基さん和泉流野村家三代の狂言を拝見しに行く事を楽しみにしていましたが寝不足のまま昨日は朝から出掛けてお昼頃に帰宅。疲れてエアコンを付けて寝てしまいました。
目覚めたのは16時30分ごろ。
関内ホールでの狂言の開演は17時。
今から行っても間に合うわけはないし、行ったとしても会場に入れてもらえるか分からない…。でもひと目万作さんと、萬斎さんにお目にかかりたいと思いながら着の身着のままで出掛けました。
今年越してきたマンションから関内まではバスで一本。関内ホールに着いたのは17時40分頃でした。
受付の方に到着が遅れたお詫びをして、入場できるかどうかを聴くと入場させて頂けました。どうもありがとうございました。感謝感謝です。
私が案内して頂き会場に入る事が出来たときは「隠狸」という曲の後半部分でした。
お久しぶりに拝見する万作さんと萬斎さん父子。
おふたりの声が会場に響きわたる中、席に座りました。
万作さんのお声にははりがあり動きも楽しく実際の年齢を忘れてしまうほどでした。
萬斎さんは相変わらずお声も動きも大きく華やかで、私は心の中でほんの少しの間でもこの父子の狂言を拝見しに駆けつけて良かったと心の底から思い拝見できたことに感謝していました。
20分間の休憩時間後は、シテが万作さんにとってのお孫さんで萬斎さんのご子息の野村裕基さんがおつとめの「仁王」。
私が驚いたのは裕基さんのお声と言い回しが萬斎さんにそっくりだったこと。
裕基さんにとっての師なのだから当たり前かもしれませんが、それにしてもそっくりで改めて継承される伝統芸能の素晴らしさと可笑しみを感じていました。
裕基さんの役は博突打。
途中で仁王に変身して参詣に訪れる人々から沢山の供え物を捕っておほほーと喜ぶ裕基さん。
でも次にあらわれた足の不自由な男(高野和憲さん)が「私の足を治して下さい。悪い部分を触ると治ると聞いたことがある」と仁王に変身した裕基さんの足を触ったりこちょこちょとくすぐったりしてとうとう仁王に化けた裕基さんは笑いをこらえきれずに人間でしたと正体がばれてしまうという面白くてこれぞ狂言というお話でした。
以前から私は高野和憲さんの大ファンなのでお久しぶりに高野さんの狂言を拝見できてとても嬉しかったです。だいぶ髪が……いえ、なんでもありません。高野さんのお地蔵さんのような穏やかな目が好きです。
裕基さんが小さな頃、猿の面を付けてあげていた高野さん。
現在立派になった裕基さんと同じ舞台を踏む事をどんなお気持ちでいらっしゃることか。
楽しく可笑しく継承される伝統芸能の素晴らしさを感じていました。
この場にいて継承され続けている皆様の姿をライブで拝見しながら嬉しくて涙が出そうになりました。
(毎回のことですが…)
素晴らしいひとときを、どうもありがとうございました。
会場時間が過ぎていても入場させて頂いた受付の方にも感謝しています。どうもありがとうございました。
茂山家と野村家の狂言「羅生門」。
萬斎さんと茂山千三郎さん、茂山逸平さんとのトークが収録されているようでたのしみです。